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あるある世界の法則2杯目のビールは1杯目を超えられない?!

仕事帰りの1杯のビールは格別ですね。ジョッキを口から離した直後に「んあーっ!」と声を上げてしまうのは、よくあることです。
そしてそんな経験のある方には、2杯目のビールのうまさは1杯目を超えることがないというのも実感があるのではないでしょうか。

実はこれは、ミクロ経済学では「限界効用逓減の法則」というれっきとした法則として成り立っている現象なのです。

簡単に言うと「限界効用」とは、消費財1つ(ビールの例では1杯のビール)の効用、つまり満足度を表していて、消費財が増えるごとに消費財1つで得られる満足度は減っていく、ということなのです。
つまり、1杯目よりも2杯目のビール、3杯目のビール・・・とジョッキの数が増えるごとに満足度は減っていき、10杯目ともなるともはや苦痛、というようなことです。(もちろん個人差はあります。10杯目でも美味しいという人は幸せですね)。

この法則は、実は日常生活で広く当てはめることができます。

例えば車を持っていない人が車を買うとします。1台目を買った時はうれしく満足度は高いのに、2台目を買ってもその満足度は1台目には及ばないでしょう。初めて愛車を手に入れた喜びは大きいはずです。
恋人や夫婦間でも、最初は時間と手間を惜しんで会って高揚感を味わっていたのが、数年後にはそんなドキドキは昔のこと、というのはよくある話です。

つまり人間は残念ながら、どんなに欲していたものでも“飽きる”生物なのです。

ビジネス上でも、例えば自分の作業を延々と同じ方法で続けていくのは飽きがくるでしょう。
また一つの取引先に対して同じ提案をし続けるといったようなことは、ともすれば“10杯目のビール”になっているかもしれません。

たまにはビールの後にワインを飲みたい、というようなビジネス上のニーズに気付くのに、この法則が役に立つかもしれませんね。