災害対策設備とは、主に電源、火災消火設備、水害対策設備をここでは指しています。
給電ルートの二重化や自家発電装置の設置などは一般的になってきましたが、チェックポイントとしては、以下になります。
意外にシングル構成のデータセンターが多いです。確率は低いかも知れませんが、実際、災害と障害が重なったケースもあります。
2004年に起きた中越地震では、自治体が自前で用意したデータセンターがこのケースで被災しています。
想定訓練は重要なポイントで、その訓練評価レポートを見ると、実際被災した際にサービスの継続性が提案通りに維持できるかの予測ができます。
水冷の空調機を利用している際には、断水時の対策確認が必要です。電力を自家発電で維持したとしても、冷却水がなくなってしまえば、システム稼動は不可能です。代替手段や備蓄水量(何時間持つのか)を確認しておく必要があります。
環境問題が注目を集めています。オゾン層破壊については、地球温暖化の影に隠れて露出が減ってはいますが、余裕があれば検討材料にしても良いと思います。
マシンルームのチェックポイントは、ラックもしくは単位面積あたりの電源供給可能量、ラック積載加重、空調能力です(セキュリティは次項で取り上げます)。
データセンターはサーバの置き場所代が価格のある程度を占めるため、集積度を上げればそれだけ経済的に利用が可能です。しかし、様々な制約で思ったほど設置できないケースがあり、単純にラック価格等では比べられなくなってきています。自社のシステム構成などを十分に考慮したデータセンター選定が重要です。
最近の高性能サーバは大きさの割には大きく電力を消費します。そして、1ラックに供給できる電源容量には限りがあるので、スペースが空いていても、電源容量の限度を超えた場合には積載ができず、新規にラックを調達する必要があります。
また、自家発電装置やUPSの能力によって制限されているケースもありますので、確認が必要です。
データセンターを見学して、ラックに半分くらいしかサーバが入っていない贅沢な利用者が目に付く場合は、要注意です。
電源の増設が可能な場合でも、価格が非常に高価に設定されているケースもあります。
空調設備は冗長化構成か、余力はあるか、自社設置エリアが十分に冷えるか、の確認が必要です。
最近は、空調能力の問題が出ているデータセンターがあります。サーバの集積度が上がり、電力を大量消費する程に発熱量も増大します。
サーバは最適な温度で運用する必要があります。データセンターではセキュリティ上、ラックに搭載して扉を閉めた、ある種「密閉状態」での利用になりますから、空調能力の確保は重要です。
冷却方式については、各データセンターのフロア設計等と関わってきますから、この方式がベスト、と言うものはありませんが、冷却方式によってはフロア内にムラが発生する場合がありますので、自社設置エリアが十分に冷えるかどうか、等は確認しておく必要があります。
これは意外と侮れないポイントです。
例えば、床1平米あたり1tの重さに耐えられる設計だったとしても、サーバラックの積載加重は200kgまで、というデータセンターもあります。ラックにフル積載すると上限値を超えてしまい、結局ラックの半分くらいしかサーバを積載できない、という事態になりかねません。
最近のブレードサーバはフル実装では、たとえ10Uでも100kgを超える製品もありますので特に注意が必要です。
耐震の積載加重も重要です。耐震の積載加重とは、地震で揺れた場合にラックが破損したり曲ったりせず、中のサーバの稼動を妨げない範囲の保障値のことですが、この値はあまり公表されていません。
耐震の積載加重を算出するには大規模な実験が必要なので、調査費用が数千万円になることもあります。そのため、調査自体を行っていないケースもあります。
耐震の積載加重については、ベンダーの営業担当者も理解していない場合がよくありますので、自社導入の際にも注意しておくと良いでしょう。
(次回に続く)