- 2007年10月23日
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実際の請負では、請負主の社員だけでなく、派遣社員や再委託先を活用して請負業務を遂行するので複雑になります。再々委託先などはもっと複雑です。
一次請負主(B)の会社が、再委託して人員を確保していると、請負主(B)が注文主(B)となり、請負主(C)の間で同様の条件が発生します。
- 業務遂行方法を注文主(A)が介在せずに請負主(B)が決める
- 労働者(B要員)の勤怠管理等を注文主(A)が介在せずに請負主(B)が行う
- 労働者(B要員)の選定について請負主(B)が決める
- 業務遂行方法を注文主(B)が介在せずに請負主(C)が決める
- 労働者(C要員)の勤怠管理等を注文主(B)が介在せずに請負主(C)が行う
- 労働者(C要員)の選定について請負主(C)が決める

多段発注になればなるほど、この条件が深くなっていきます。常に、注文主は、自分の作業依頼相手(現場責任者)を意識する必要があります。つい、「この件は担当者に直接お願いする」などということをしていませんか?その話し相手は、自分の発注先の現場責任者でしょうか?
また、請け負った業務の一部を再委託する場合、一次請負主(B)がその業務の処理方法、協力会社の労働者の勤怠管理、選定等に注文主(どの段階の)も介在しないことが重要です。
注文主と請負主の間で、コンプライアンスを守るために作業環境や誤解を招かない様に取り決めをしておく必要があります。請負で取り決めておくべき注意点としては主に8項目あります。
- 注文主の業務依頼は、請負主の責任者のみに行い、請負主の作業者や再委託先要員に作業依頼をできない体制にする必要があります。仕様書や連絡体制として明示して確認しましょう。
- 多段階の受注の場合は、それぞれの段階の注文主がそれぞれの段階の請負主の責任者に業務依頼を出す体制が必要です。注文主の責任者から確実に請負主の責任者に依頼が伝わる体制を構築する必要があります。
- 作業手順書および仕様書を予め注文主と作成し、作業手順書および仕様書に従って作業を実施する必要があります。これは業務遂行方法に注文主が介在しないために必要です。この内容が不足していると、コンプライアンス違反が発生しやすくなります。
- 要員の指定は禁止です。注文主への履歴書・経歴書提出、面接、性別、国籍入手などの行為は、請負主が労働者を選定する行為に介入する行為に該当します。
- 注文主の構内へ常駐する場合には、2名以上で請負う必要があります。2名の場合は請負主の責任者と請負主への派遣社員となり、3名以上では請負主の責任者1名と再委託先の責任者一名を含む必要があります。原則、請負主要員の一人請負は偽装請負と第三者から認定されるためできません。これは実質的に派遣と変わりない状況になるためです。
- 注文主の構内の取引先フロアは、取引先管理のフロアとみなすとの認識が注文主と取れていること。仕事の仕方は、構外での請負(取引先持ち帰り)と変わらない状態でできるようにする必要があります。注文主フロアの取引先管理フロアとみなすためには次の方法があります。
- 請負会社への電話番号は、別番号とする(委託先と再委託先の番号を分ける)。
- 注文主席、請負主席、再委託先の座席・フロアを客観的に区分けする。
- 安全衛生管理上以外の理由でお客様指定の作業服は、用いない。
- 注文主のタイムカードなどを勤怠に利用しない(請負主,再委託先個別に管理)。
- 機密保持上または入退場管理上の必要性以外で、作業者の氏名、年齢等を通知し、注文主指定の名札もしくは入退館証を交付しない。
- 注文主からの業務依頼は、実質的に注文主の責任者から請負主責任者(リーダ)に対してのみ行うこと。再委託先要員への業務依頼は、受託責任者から再委託先の受託責任者に対して行っていることが客観的にわかる環境の整備が必要です。意識的に注文主が請負責任者にのみ作業依頼する形にするという意味をもちます。
- 高度な専門性が無い場合は、無償で、業務に必要な機器・設備を委託元から提供を受けることはできません。
契約に伴うほかの条件も加味して発注するというのが一般的ですが、今まで述べてきたようなに、誰に対して業務上の仕事の割付、仕事の順序、緩急の調整、技術指導をするかということを意識することがコンプライアンスを守ることとと言えます。
例えば、派遣による作業時間の清算や管理はしたくない、発注先が人材派遣事業者の登録や許可がない、発注先の企業が人工受注はしたくない、請負で発注したいが請負先が完成責任を取れないので派遣形態にする、等、事情の事情に引っ張られて発注することが、様々な課題を生むことになると考えられます。
違反した場合は、職業安定法第44条違反、労働基準法第6条違反、労働者派遣法違反となる可能性があります。
以上のような点に留意しながら作業を実施することは、注文主(注文主)も請負主も負荷が高まることは否めませんが、両者協力してコンプライアンスを守ったアウトソーシングの活用が大事な時代であることを理解する必要があります。
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