業務を整理し、どこにどんな危険が存在し、問題が発生した場合にビジネスにどれくらいの影響があるのかを知ることが大切です。その上で重要度と優先順位を決定します。
重要な事項は、問題が発生しないよう厳重な対策を施す必要がありますが、万一問題が発生した場合にも短時間で復旧できるよう予め想定して対策を立てておく必要があります。
自社で免震・耐震工事、自家発電設備、消火設備等を施すのは時間も費用もかかります。このような対策を施せない建物もあるかもしれません。データセンターは予め災害の発生を考慮して設計されているので、現在利用中のサーバを移設するだけで、簡単に災害対策を講じることができます。
データセンターに設置してあるサーバは、24時間365日常時監視していますので、災害時に限らず、障害の発生をいち早く知ることができ、素早く対処することが可能になります。
いくら予防対策を講じても、災害時には想定外のことが発生しますので、被災することを前提にした復旧対策も大変重要になります。 最低限必要なのがバックアップですが、バックアップ媒体をサーバと同じ場所に置いて、一緒に被災しないよう気をつける必要があります。バックアップは採取したら終わりではなく、リストアできなければ意味がありません。正常にリストアできるかどうか予めテストしておくことが大切です。そしてサーバが万一被災した際に確実にデータを復旧するためには、バックアップが確実に採取できているかその都度確認することを忘れてはいけません。
災害を想定した訓練も重要です。立案した対策が有効なのか、災害時に本当に機能するのか、対策の実現性・有効性を見極め、見直しを図る必要があります。こういった訓練は、災害時に限らず何らかの障害が発生したときにも役立っており、アウトソーシング会社を選択する上でも見過ごせません。
1台しかないサーバが故障してしまったら、そのサーバ上で稼動するシステムを利用できなくなってしまいます。しかし、二重化していればその1台が使えなくなってももう1台は稼動しているので、システムを利用し続けることができます。しかも、2台目のサーバを1台目とは離れた場所に設置すれば、可用性はさらに高まります。
サーバが2倍になるということは、運用の負荷が増大することにつながりますが、アウトソーシングを利用することで、この負荷を軽減することが可能になります。
アメリカの同時多発テロ事件で、短期間で事業を再開できなかった企業の多くが倒産したと聞いたA社は、テロもさることながら、地震多発国である日本では震災対策が不可欠であると考えました。
東京23区内にあるA社は、首都直下型地震の発生を想定して災害対策を検討しました。A社が入居しているビルは耐震構造になっていますが、想定以上の建物被害や停電、断水、交通遮断なども考慮して、サーバをA社内と、首都圏から多少距離の離れた都市近郊のデータセンターとに分散することにしました。データセンターは免震構造であり、自家発電設備、消火設備なども整備されているため、データセンターを本番系とし、自社環境を開発系・バックアップ系として利用することに決定しました。
B社では、バックアップは夜間に自動実行しているので、正常終了したかどうかの確認は朝行うことになっていました。しかし、朝は忙しく、その他の業務に追われて確認できない日もあり、何日もバックアップされていない可能性もありました。そのため、もし災害が発生していたら、データを復旧できない状況も考えられました。
そこでB社は、サーバの運用管理業務と合わせてバックアップ処理とその完了確認を外部委託することにしました。
C社は、災害時や火災時にもバックアップ媒体から復旧できるようにしておく必要があると考えていました。しかし、バックアップ媒体を安全に保管できる設備を造る余裕はなく、かといって普通の倉庫では耐震性や温度管理の面で不安だと考えていました。そこで、災害対策が施されたデータセンター内の保管庫を利用することにしました。