IT人材に関する問題を解決するには、次の4つの方法があります。
ITに関する「人」の問題を解決する際、まず重要となってくるのが、自社にとっての本業が明確かと言う点です。言い換えれば、コアコンピタンスをITで如何に強化していくか、その他業務をITで如何に補完していくかという戦略が明確かということです。
アウトソーシングを活用する領域はノンコア業務、もしくはコア業務でもクリティカルではない業務とします。また、単に業務を委託するのではなく、該当する現場の業務を分析し、解決すべき課題や問題点を明確にし、業務改革や効率化も合わせて実行する必要があります。
この現場視点での業務改善を、外部からの見解やアドバイスを得て実行することで、的確な人材配置やスムーズな業務委託を実現することができます。
人材不足を補うためには、一般的に「新卒採用」「社員教育」「社内人事ローテーション」「再雇用」という方法があります。しかし、新卒採用や教育には時間やコストがかかり、社内の人事ローテーションも業務の引き継ぎという問題が発生します。
一方で、外部からITに精通した人材を登用するという方法では、これらの問題を解決し、即戦力となる人材を確保することが可能です。また、社員では対応しきれない深夜・休日対応や、業務・サービスの拡張に対応した柔軟なIT運用が可能になり顧客満足向上・競合優位を実現できます。
現場業務を明確にした上で、IT業務を得意とするアウトソーシング会社へ業務の一部或いはシステム部門業務全般を委託する方法です。
例えば、グループウェア運用管理やセキュリティ管理、Webコンテンツ管理など、日常的或いは専門スキルを要する業務です。該当する業務を得意とするアウトソーシング会社へ委託することで、IT部門の人材不足と業務負荷を軽減します。
これにより、従来システム運用に従事していた要員を本業へシフトでき、IT戦略の立案や業務改善といった戦略的業務へリソースを集中させることが可能です。
社員教育を自社にて実施しようとすると、教育のための講師をたて、教材を作成する必要があります。また、一度だけではなく、継続して実施する必要があるため企業にとっては大きな負担となります。
これを解決するために、社員教育を外部に委託することで、適時教育を受けられる環境と、最新の技術動向に対応できるスキルを養うことが可能になります。また従来社員教育に従事していた社員を本業へシフトすることができる点で人材不足を補填することができます。
A社情報システム部門では、5名の人員にて全社IT戦略の立案からシステム構築・システム運用・ヘルプデスクまでをその業務としています。情報システム部門では、昨今の法改正やセキュリティ対策を緊急課題としているものの、その対応に向けた戦略・方針の立案が足踏み状態となっていました。
情報システム部門は、担当者毎の業務プロセスを明確にし、日常業務と戦略的業務との切り分けを行いました。その結果、担当者の日々の業務は、各拠点からのPCやグループウェアに関する操作問い合わせと、ネットワーク管理などの既存システム運用に関する業務に追われているという問題が明確になりました。
そこでA社は、社内システムの問い合わせ対応と、グループウェア・ネットワーク運用をアウトソーシングすることにしました。
これにより、IT部門の慢性的な業務負荷が軽減し、日常業務から解放されたことで、新しい技術の習得や、IT戦略立案、セキュリティ対策などの戦略的業務へ従事することが可能になりました。
B社の販売管理システムは汎用機を用いたシステムにて運用されています。最近では、システム構築当初からのSEが退職や転職で1名となり、その社員へ運用を一任している状況でした。
ある月末の決算日、そのSEが病欠している最中でシステムトラブルが発生し、復旧までに半日システム停止を余儀なくされました。仮にその社員が退職するような事態ともなると業務停止も免れない運用に不安を感じていました。
そこで、COBOL要員を擁するアウトソーシング会社へ業務委託し、要員不足によるリスクヘッジをとり、業務の安定稼動を目指しました。また、将来的なオープン化へ向けたIT戦略についての準備も合わせてアウトソーシング会社と検討を始めました。
C社情報システム部門は、各拠点からの表計算・ワープロソフトや社内システムなどの問い合わせ対応と、情報システムに関する社内教育を本業と合わせて担当しています。
この業務には、若手社員やIT技術に精通した社員を兼務で登用してきましたが、時としてクレーム処理などが求められ、本来の業務が疎かになっていました。また、「自身のスキルアップに繋がらない仕事には就きたくない」とのことで、何年も同じ社員が担当を任されていました。そのような状況を改善し、社員のモチベーション向上とキャリアアップが求められていました。
この現状を打開するため、アウトソーシング会社にて問い合わせ内容の一次切り分けを行い、システム部門での対応負荷軽減を目指しました。