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第12回   Webサイトからの個人データ漏えい対応策
2006/01/17
プライバシー・コンサルタント
渡部 大也
PROFILE

現在、多くの企業、団体、個人がWebサイトを開設し、EC(電子商取引)や情報提供サービスを実施しています。そのような環境の中で、クラッカーの攻撃によるWebサイトからの個人データ漏えい事件・事故(セキュリティ・インシデント)が急激に増えています。
このセキュリティ・インシデントの原因は純粋に技術的な問題であり、従来の「安全管理責任体制未確立(セキュリティポリシー未確立)」や「運用違反」といった「個人データ漏えい事故」ではなく、技術ガードが下がっているところをクラッカーにつかれた、「個人データ漏えい事件」であることを関係者は認識する必要があります。


【原因】
Webシステムの基盤ソフトが抱えるぜい弱性への安全管理措置不足
Webシステムの各要素の設定ミス、その検証不実施によるぜい弱性の発生とフェールセーフ対策不足
CGI,SSIなどの動的な情報提供が可能なWebプログラムに対するセキュリティ対策設計ミス、実装ミスによるぜい弱性の発生

Webサイトを閲覧するためには「Webブラウザ」を利用します。Webブラウザは、HTTPやHTTPSなどのプロトコルを利用しWebサーバーとやりとりします。この技術を使えば誰でも単純な知識でWebブラウザをとおして、Webサーバにリクエストを出すことができます。
さらに、多くのWebサイトで利用されているインターネット上の公開CGI,SSIは深刻なセキュリティホールを包含したまま公開されているケースが多く利用に際しては厳重なチェックが必要です。
大部分の不正アクセスによる情報窃盗をするクラッキングは決して「超高度な技術」を持っている訳ではなく、単純な、我々が日常使っている技術とほとんど同じものを使って攻撃してくるのです。
したがって、きちんとした技術対策を講じれば、ほとんどの攻撃は防御可能です。


これらのぜい弱性と対応策について概要をご説明します。

◆Webシステムの基盤ソフトが抱えるぜい弱性と対応策
OSやapacheなどのWebサーバソフトそのものが抱えるぜい弱性は、ユーザー側で修正することはできません。これらに関しては開発元の修正パッチを常にチェックし、最新のパッチがあたっている状態をキープしなければなりません。ここでの重大の注意点は、開発元は修正パッチを適用した後の動作保証をしている訳ではないということです。ユーザーは自らの責任で修正後のシステムが正しく動作するかどうか検証する必要があります。
◆Webシステムの各要素の設定ミス、その検証不実施によるぜい弱性の発生と対応策
Webブラウザ上でURLアドレスを設定する際、特に既定アドレス設定をしていないでアクセスすると公開ディレクトリに格納されている全ファイルが見えてしまう場合があります。このような公開ディレクトリに間違って個人データ格納ファイルがおかれているケースがあり、この場合は漏えい事故を起こしてしまうこととなります。
このような様態への対応措置としては、必ずセキュアな既定ファイル設定を行うことや、Webサーバの設定で強制的にファイル・ディレクトリの表示をしないように設定することが有効です。これらは一例であり、他にもルーターやファイヤーウォール、IDS/IPSやWAFなど設定ポイントは数限りなくあり、全ての項目設定とそのチェックに綿密な作業品質管理が要求されるところです。
◆CGI,SSIなどの動的な情報提供が可能なWebプログラムに対するセキュリティ対策
Webショッピングシステムでは、構成プログラムのぜい弱性によるクロスサイトスクリプティングやインジェクション(OS、SQL)、パラメータ改ざん等の不正アクセスに対抗するための様々な対策が必要です。防衛対抗策として、攻撃の手口に応じて、実行スクリプトの不活性化やセッションIDのチェック。特殊文字の無害化、実行可能なSQL文を制限するなどの対策が必要です。これらはWebサイト構築SEのセキュリティに関する力量が問われる部分でもあります。また、これらのアプリケーション層の対応措置の組み込みに代替できるWAF(Webアプリケーションファイヤーウォール)のような製品も出てきており、中にはパターンファイルを自動更新サービスする製品もありますから検討すると良いでしょう。



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