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総務人事向け
明日から始める働き方改革 ~長時間労働を削減する6つの打ち手~(第6回)

個々の業務能力を高めて生産性を高める

2018年2月

6つの打ち手

本コラムは、「生産性の向上(同じ成果をより短時間で出すこと)により、長時間労働を削減する」ことをねらいにしています。その長時間労働を削減する6つの打ち手として、第6回は、「6.個々の業務能力を高める」を取り上げます。

業務能力の指標を作る

業務能力とは、「業務上必要な能力。業務1つ1つの技術」のことをいいます。個々の業務能力を高めることで、全体の生産性を高めます。

業務能力を高めるには

業務能力を高めるには、「何を、どんな状態まで高めるか」といった目標を定めることが重要です。新人であれば、「○○業務ができるようになる」と目標も定まりやすいでしょう。しかし、一通り仕事ができるようになると、業務能力を高めるという目標が不明瞭になる人もいます。仕事ができるようになると、業務そのものの技術より、日々の案件に意識が行ってしまうからです。また、上司の指導も案件のことが中心となり、業務そのものに対する技術の指導が少なくなることも挙げられます。

新人以外は業務能力を高めなくてもよいのかというと、そうではありません。業務1つ1つの技術には、高める余地のあるものや、さらに高める必要があるものなどがあるはずです。それを見つけるには、「自分は何ができていて、何ができていないのか」、「現状高いレベルなのか、低いレベルなのか」、が分かる“指標(=物差し)”があると良いでしょう。

業務能力が分かる指標(=物差し)を作ることで、業務能力を高める。その指標を作る方法を紹介します。指標を作ることで、業務能力向上以外に、指導側の向上や評価の向上、ナレッジマネジメント(=ノウハウを組織的に共有・活用)の向上などのメリットがあります。

業務能力の指標を作る

業務能力指標の作成で具体的に行うことは、(1)指標の項目を作成する、(2)能力レベルを設定する、(3)能力レベルを調整し、一覧表を完成させる、です。

(1)指標の項目を作成する

業務改善(第5回コラム)同様、業務を大中小項目に分け、業務一覧を作成します。小項目が“指標の項目”となりますが、必要に応じて、さらに細分化しても構いません。

(2)能力レベルを設定する

各指標項目について、能力レベルを設定します。レベルは、高いレベル・低いレベルなど、何段階かのレベル設定が望ましいでしょう。各段階のレベルにおいて、「どんなことができるレベルなのか」を設定します。

弊社では、「一人前として必要なレベル、さらに高いレベル、低いレベルの3段階」を勧めています。一人前として必要なレベルを考える際は、現状だけでなく、働き方改革(労働時間目標で定めた時間内で業務をする)を踏まえて、必要なレベルを設定すると良いでしょう。

レベルは、実際に業務を行っている人のノウハウをベースに作るのが良いです。実務に沿った内容になり、能力レベルの納得度合が高まります。また、“処理時間”や“作成時間”など、時間の視点を入れることができる項目は、その視点を入れることで時間意識も高まります。

レベルを設定するときは、できる限り多くの人に関わってもらうことも大事です。皆で作ることで、「自分たちで作ったもの」という意識が高まり、活用する動機も高まります。話し合いながら、集中して考える場を設けることが良いでしょう。

※ 複数で作るときの進め方「ワークショップの進め方」をご用意しています。資料ダウンロードより入手できます。

(3)能力レベルを調整し、一覧表を完成させる

各指標に能力レベルを設定したら、その業務を行うメンバーともう一度内容を確認します。“自社の将来”や“お客さま”、“競合”のことを考えて、「もっとレベルを高めたほうがよいものがないか」の確認をします。最終的に一覧表にします。

■ 能力向上のPDCAを回す

作成した業務能力指標を用いて、業務能力を高めるためのPDCAを回します。

Plan:能力目標の設定

期初や期末に、業務能力指標で現状を確認し、今後高めるべき能力目標を設定します。

具体的には、業務能力指標で診断し、何ができているのか、できていないのかを確認します。そのうえで、何をどれくらいまで高めるのか、どのように高めるのか、能力目標を設定します。

上司と本人で話し合いながら設定することが良いでしょう。上司は、能力目標を理解することで、普段の指導に活かすことができます。また、メンバーの業務能力指標を診断することで、それ以降、メンバーの日常行動を観察する動機が高まります。

能力目標の設定にあたり、上司は、「組織として期待することや高めてほしい行動」なども伝えることが必要です。能力目標の設定後、上司の支援についても話し合うと良いです。どう支援すればよいか・支援してもらえるのか、上司も本人も確認できるからです。

Do:学習機会の提供

組織として、業務能力向上に向けた学習機会を提供することも重要です。勉強会や研修などの実施です。社内勉強会については、定期的に複数回行うことが良いです。メンバーが持ち回りで講師を行うことで、知識向上に繋がります。また、相互理解の場にもなります。

日々の業務によって、つい能力目標の意識が薄くなってしまう人がいるかもしれません。上司から「能力目標の進捗について声を掛ける」など、継続的に意識できるような働きかけをすることも必要です。また、全体で見える化させるのも継続的な意識づけの1つの方法です。「全員の能力目標を開示する」、「業務能力指標の診断結果一覧を開示する」などです。

本コラムでは、長時間労働の是正をテーマにしましたが、政府が目指す働き方改革は、それ以外にも様々な検討テーマがあります。

次様々な検討テーマについて、自社で何をどのように取り組んでいくか、経営層や総務人事の皆さんを中心に考えていくことと思います。どのテーマであっても忘れてはいけない点があります。それは、「社員にとってプラスとなるものなのか」という点です。

働き方改革実行計画ガイドラインでは、「改革の目指すところは、働く方一人ひとりが、より良い将来の展望を持ち得るようにすることである」としています。働き方改革は、「社員が将来の展望を持てる」改革になることが必要であり、逸脱しないように留意する必要があります。


明日から始める働き方改革 ~長時間労働を削減する6つの打ち手~

筆者プロフィール

三浦 丈矢(みうら たけや)

三浦 丈矢(みうら たけや)

株式会社TASCI 代表取締役

大学卒業後、大手住宅メーカー、外資系生命保険会社を経て、人材開発会社に入社。医薬・不動産・金融など様々な業界にて、研修講師やコンサルティングを担当する。その後、株式会社TASCIを設立。独自のメソッドを基にした能力向上の仕組み作り、各種研修、業務改善のワークショップを行っている。今までに行った研修やワークショップの受講者人数は、延べ1万人以上に及ぶ。

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