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総務人事向け
「月刊総務」編集長が語る戦略総務(第1回)

戦略総務への第一歩、外に目を向けて情報収集に励む

2017年9月

戦略総務への第一歩、外に目を向けて情報収集に励む

総務ほど、多種多様な外部との接点がある部署はないでしょう。サプライヤー、発注先、近隣地域の方々、士業などの専門家や業界団体、株主、官公庁、我々のようなメディアや消費者など、必然的にさまざまな情報に触れることになります。戦略総務になる第一歩として今回取り上げるテーマは、多種多様な接点を通じて、積極的に社外との接点を持ち、問題意識を持って情報を取りに行く、そういう姿勢についてです。まず、総務の役割として、経営の参謀役というものがあります。経営の相談役であり、助言、経営に有用な情報提供がその主な役割となります。大きな会社では経営企画部がその役割を担うことになるのかもしれませんが、総務の持つ外部との接点、ネットワークは業務に紐づくので、経営企画室では担うことができない奥深さがあります。

新たな発想は外部から取り入れる

なぜ総務において外との接点が大事かというと、刺激を得ることにあります。内向き思考、限られたメンバーとのやり取りでは、なかなか変化が起きにくく、新たな発想、アイデアが生まれにくいものです。「新しい発想は多様性から生まれる。創造性は思わぬ出会いから生まれる」といわれます。あるいは「普段出会わない、専門や部署が異なるメンバー同士の偶発的な出会いの場における、何気ないFace to Faceの会話の際に新しい着想は生まれる」ともいわれます。さらに「イノベーションは組合せ」ともいわれます。従来では想像もつかなかった新たなアイデアが、既存の手法での組合せにより着想されることもあります。内向きにならず、意識して外の世界に触れる機会を作ることにより、新たな着想が得られるのです。業界の集まり、勉強会、異業種交流会には積極的に参加したいものです。

外に目を向けて最先端技術の動向をつかむ

新しいアイデア、特にIT技術を使った新たな取り組みは、外との接点なくして実現は難しいでしょう。技術の進展は目覚ましく、Webで検索しようにも、その技術を表す言葉が頭になければ検索しようがありません。積極的に外に出る、例えば展示会、フェアに参加する、あるいは積極的に営業を受けることも、外との接点作りには効果があります。発注する時だけ営業を呼ぶのではなく、その分野のプロとしての知識を積極的に活用したほうがよいでしょう。関連する情報から有用な事例まで豊富に保有しているはずです。営業を通じて、企画部門や調査部門を紹介してもらい接点をつくっておくことは大変重要です。相手も積極的に対応してくれるはずです。技術や新サービスの動向は、総務にとっても必須の情報なのです。

リスク管理のためにも外と対話する

今の時代、企業の周りには多くのステークホルダーが存在します。CSRとはそれらのステークホルダー目線で自社を見つめ直し、その期待に応えることでもあります。そのためには、ステークホルダーとの接点を持ち、関心事や課題を把握しておくことが総務としては必要です。こればかりは机で勉強して把握できるものではなく、対話を重ねて把握しなければなりません。「会社の常識は社会の非常識」という言葉もあるように、社会目線、社会常識を忘れた時に、その感覚とずれた社会行動を企業がしてしまい、それが不祥事として糾弾される行動になっていくのです。総務はリスク管理的観点からも、社会目線、社会常識を持っているべき部署であり、そのためには、ステークホルダー、外との接点を持つことにより、社会常識が薄れないようにしておかないといけません。

社会に適応した企業が生き残る

ダーウィンの言葉、「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである」。これは企業も同じです。先に記した、ITを使った業務改善にしろ、CSRの対応にしろ、全ては環境に適応するための企業活動なのです。そして、今年は変化の年であり「VUCA(ブーカ)※の時代」とも言われています。全く先が読めない時代、何が起こるか分かりません。しかし、その変化に適応できなければ企業の継続は危ういでしょう。その変化を誰が注視し、企業の舵取りをしている経営に伝えるべきなのでしょうか。変化は外からやってくる、としたら外との接点が多い担当部門ほど、その変化を察知しやすいのではないでしょうか?

結論から言えば、総務がその変化を察知し提言する部門として活躍できるはずなのです。いや、むしろ総務がその役割を担わなければ、企業継続が心もとない状態となります。冒頭にも、総務ほど外との接点が多い部署はないと記しました。外に出るとは、この変化のことも含みます。さまざまな接点をネットワークとして、総務は外の変化に敏感になるべきなのです。それは、リスク対応もさることながら、戦略総務として企業を変える取り組み行うための情報収集でもあるのです。

※Volatility:不安定、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性、それぞれの頭文字を繋いだ言葉

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