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総務人事向け
「月刊総務」編集長が語る戦略総務(第5回)

あるべき姿を常に思考し、より良い“働く場”を目指す
~そもそも、私は何がしたかったのか?~

2018年1月

あるべき姿を常に思考し、より良い“働く場”を目指す

戦略総務は会社を変えることであり、このような会社にしたい、このように会社を変えていきたいという理想、あるべき姿をイメージしてその姿の実現を目指す活動です。その姿と現実のギャップが、戦略総務における課題となります。そのため、戦略総務にはあるべき姿をイメージすることが必要となります。

4者の視点で考えていく

あるべき姿を考えるためには、いろいろな視点が必要となります。総務のオーナー(経営者)の視点もあれば、総務のユーザー(従業員)の視点も必要となる。そして企画運営側である総務の視点。サプライヤーなどのパートナーの視点も必要です。この4者の視点を持ちつつ、あるべき姿をイメージしていくことになります。ときとしてこの4者の視点が相反するケースも出てくることもあります。その際は、優先順位をつけなくてはなりません。その場合は、オーナー、ユーザー、総務、パートナーこの優先順位で判断していくことになります。

会社を変える総務の施策は投資であり、手続き上、稟議を通さないと実施できず、経営の承認が必要となるなど、大きな金額が必要な場合もあります。また、総務の仕事は総務のためにするものではなく、現場社員という対象がいるものが大変多い。利用者目線なくしては、費用を掛けたにも関わらず使われない事態にもなりかねません。常に経営と社員目線で判断、考えることが大切となります。

4者の視点を想像しながら、あるべき姿をイメージする総務

目的と手段を混同しないこと

このあるべき姿は、迷った時の軸となります。わが国では往々にして手段が目的となりやすいものです。例えば、働き方改革。働き方を変えることが目的ではなく、人口減少時代においても自社が成長していけるように、生産性を高め、創造性を高めることが目的です。だとしたら、ツールを入れるだけ、制度を変えるだけではその目的が達成できません。ツールを入れてどのような働き方ができて、それにより何が達成できればよいのか。利用が定着した際にはどのような働き方となっているのか。その結果、何が改善され、どのように会社の成長と結び付いていくのかを考えていくことが大切です。

よくあるのが、その手前のツールの選定で議論が紛糾するケース。Aがいいのか、Bがいいのか。経営目線も社員目線も忘れ、総務目線だけで選定しようとしてしまいがちです。議論が矮小化して、機能の良し悪し、サプライヤーの選定から入ってしまうのです。

 「そもそも、このツールを導入することで、何がしたいのか? 何を実現したいのか?」
 「ツールを入れることで、どのような働き方を実現したいのか?」

ことあるごとにその目線に立ちかえり、そもそも実現したかったことを振り返る。そして、その実現に最も寄与するツールを探し、そのツールを最も良い条件で提供するサプライヤーを探す、このフローが大事なのです。

あるべき姿は時代と共に変化する

そして、このあるべき姿も時代の流れにより変化していきます。例えば福利厚生。高度成長期、バブル期までは、企業丸抱えで社員の生活の面倒をみようとしていました。しかし終身雇用が崩れた今は、大企業でも倒産する時代になってしまいました。そうすると、社員が自立して生活を送れるような自立支援へと福利厚生が変化していくのは当然の流れです。つまり、その時代のあるべき姿をイメージして変わっていくのです。

常に時代の変化、その変化のベースは、人の生き方、ライフスタイルの変化がベースとなってきます。そこに政治や社会の動きが反映され、国の施策、法改正へとつながっていくのです。環境適応という言葉がありますが、あるべき姿もベースは環境適応の結果です。現在の環境下においての理想形なのです。ライフスタイルが変化し、ワークスタイルが変化し、ワークプレイスが変化していく。この一連の流れを意識して、あるべき姿をイメージしていきたいものです。

多くの要素からなるあるべき姿

あるべき姿は、一度に形作られるものではありません。あるべき姿はいろいろな要素の塊です。となれば、どれだけの要素に分解できるかが重要となります。言い換えれば、どれだけの要素に気づくかということでもあります。先の目線の話でも、総務目線だけではなく、経営目線、社員目線が必要なように、さらにもっと多くの要素から形作られるのです。

例えば、車両管理。車両の選定から、駐車場、保険、社内免許制度、事故対応、車両の維持管理方法など。それらについてあるべき姿を考え、その集大成が車両管理のあるべき姿となります。ここで大事なのがゼロベース思考。制約を設けずにイメージしていくことです。できない点を探すのではなく、どうしたらできるかを考えていく。なぜなら大事なのは理想の姿をイメージすることだからです。

「そもそも、私は何がしたかったのか?」、常に自問自答し仕事を進めていきたいものです。

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