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スマート総務人事術

毎日の作業環境を見直せば、生産性アップも期待できる?

2019年9月

毎日の作業環境を見直せば、生産性アップも期待できる?
~VDT作業時に望ましい環境づくりを~

相談

仕事の生産性が低下する原因の1つに、VDT作業の影響があるという話を聞きました。現在の職場環境で仕事をする上で、VDT作業は避けて通れないものですが、予防方法や効果的な対策などはあるのでしょうか。

回答

パソコンなどのディスプレイに向かって行う作業を「VDT作業」といいます。IT化の進展でVDT作業は当たり前のものとなりましたが、これに加えて現在では携帯端末も普及し、作業が長時間かつ複雑になっています。これに伴い、眼精疲労、首や肩のこり、腰痛、疲労感といった健康への影響が指摘されています。ドライアイにより労働生産性が低下することも立証されました。ただし、予防や対策を行えば健康への影響を抑えることもできます。具体的な予防・対策法を知り、快適に働ける環境管理に努めましょう。

VDT作業ってどんな作業?

VDT(Visual Display Terminals)は画面表示装置、つまりディスプレイのことです。このディスプレイと、キーボードやマウス、タッチ画面といった入力機器を使って情報端末を操作する「データの入力・検索・照合等、文章・画像等の作成・編集・修正等、プログラミング、監視」等の作業をVDT作業といいます。パソコンはもちろんのこと、最近はスマートフォンやタブレットも普及し、VDT作業が会社の外でも当たり前のものとなり、作業の長時間化が進んでいます。

このVDT作業が原因と考えられる健康の不調を訴える労働者も増えています。ディスプレイを見つめるため、視力低下、ドライアイなど目への影響が大きいことは容易に想像できますが、長時間同じ姿勢で作業することから、首や肩のこり、腰痛といった筋骨格系の影響も多く見られます。さらに、作業環境によってはストレスをはじめ精神面での影響も指摘されています。

このような従業員の身体的・精神的負担を減らすために事業者が何を行うべきか、厚生労働省では、「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を定めています。

VDT作業の影響による生産性低下

VDT作業には、その影響により労働生産性が低下するという調査結果もあります。ドライアイ研究会と参天製薬が2011年に実施した共同研究をもとに算出した数字によると、日本人1人当たり平均勤務時間換算では、ドライアイにより1年に約3日間の欠勤と同様の時間を損失し、対象企業における1人当たりの売上金額換算では生産性低下額は年間約48万7000円、所得低下額は年間約9万3000円と換算されました。

どんな予防、対策方法がある?

VDT作業の影響による疲労を減らすにはどんな対策をすればよいのでしょうか。厚生労働省のガイドラインでは次のような環境や対策を示しています。

オフィス環境整備

  • 室内の照明・採光は明暗差を抑え、かつ、まぶしさを生じさせないようにする
  • ディスプレイと周囲の明るさの差をなるべく小さくする
  • 反射防止型ディスプレイの採用やディスプレイの位置調整によりグレア(まぶしさ)防止を図る
  • ディスプレイやキーボード、マウスの位置、椅子の座高調整、疲れにくい椅子の導入などにより作業者の負担を減らす
  • オフィスの空調・換気に配慮する

作業時間

  • ディスプレイを注視する時間やキー操作の時間を可能な限り短くする
  • 他の作業を組み込みVDT作業時間を短くする
  • 単純入力作業に関しては連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までに10~15分の休憩時間を設け、かつ連続作業時間内にも1~2回の小休止を設ける

加えて健康管理を徹底するために、配置前検診や定期検診で目・腕・肩・腰などの健康診断を実施することで、影響を抑えることが可能としています。

VDT作業が多い職場・職種においては業務歴、既往歴に応じた検査や、自覚症状の有無に関する調査、さらに屈折、眼位、調節機能といった眼科学的検査を追加するとよいでしょう。腕・肩・腰などの運動機能に対する筋骨格系検査も推奨しています。さらに精神面への対応も重要で、ストレス症状の有無に関する調査や健康相談の機会を設けるよう努めることとしています。VDT作業は現在のオフィス業務に欠かせないものだからこそ、従業員の健康にもしっかりと配慮することが大切です。

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