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特集 情シス事情を知る

名刺管理から始める「営業DX」の第一歩
~新たな見込み顧客を発見する方法とは~

2023年6月

ビジネスを取り巻く状況がますます不確実となる中で、特に大きな影響を受けているのが営業部門である。変化し続ける環境に対応するためには、従来のような“対面”や“足で稼ぐ”ことを基本としたアナログ的な営業スタイルから、デジタルのメリットを最大限に活用した営業スタイルへの転換が急務となっている。では、そうした営業DXをどうすれば推進していくことができるだろうか。その第一歩として名刺管理から始める方法を解説したい。

戦略的な名刺管理のために乗り越えるべき課題

ビジネスでかかわった相手と必ずといってよいほど交換する名刺。特に営業担当者が受け取る名刺は相当な枚数となる。

これらの名刺は、1枚1枚が非常に貴重な顧客情報にほかならない。だが、そんな名刺を全社的に統制のとれたルールや仕組みのもとで、きちんと管理できているだろうか。管理は個々の社員に委ねられており、大切な名刺が各自の机の引き出しにしまいこまれたまま、という企業も数多く散見される。こうした管理と呼べないずさんな名刺の取り扱いによって、企業は多くのビジネスチャンスをみすみす失っている。

そこで求められるのが、デジタルを活用した名刺管理への転換である。とはいえ、その仕組みづくりもまた容易なことではない。

実際に多くの企業が名刺管理を行う中で、次のような課題に直面している。

1.名刺の個人管理

名刺管理をデジタル化したとしても、その主体が個人に委ねられたままでは問題の抜本的な解決にはつながらない。組織内での名刺情報の共有化は進まないからだ。担当者が退職や異動をした場合、十分な引き継ぎも行われないままになってしまう。

また、個人が利用している名刺管理ツールそのものにも問題がある。多くのユーザーが利用している無料アプリの中にはSNS型のものもあり、要するに登録した顧客の名刺情報が自動的に他の名刺情報とリンクされ、他者にも公開されてしまうおそれがある。

2.名刺台帳による管理

名刺管理を組織的に行っている場合でも、さまざまな課題がある。たとえば営業活動を終えて帰社した担当者が、集めた名刺情報をExcelなどで作られた台帳に手入力するといった光景が多くの企業で見られる。こうした手間のかかる作業はどうしても後回しにされがちで、入力ミスも多い。

3.営業活動内容が見えない

名刺情報は言うまでもなく重要だが、単体では価値が半減してしまう。どんな営業活動の過程でその名刺を受け取ったのか、どのような内容の商談なのかといった、コンテキストを示す情報とつないで組織で共有することで、はじめて名刺情報が持つ価値を最大限に引き出すことができる。

4.営業活動の効率化

当然ながら名刺情報を蓄積するだけでは意味がない。メールを通じたマーケティングなど、営業活動の効果を高める具体的なアクションを促すべく積極的な活用を図っていく必要がある。

SFAと一体化した名刺情報の活用が重要ポイント

上記のような課題を解決するアプローチとして注目されているのが、SFA(営業支援システム)と一体化した名刺管理システムの活用だ。名刺をデータ化するとともに、それと関連付けた形で営業報告や商談内容などの情報を登録・蓄積していくのである。これによって単に見込み顧客の情報だけでなく、その顧客に対する営業プロセスそのものを可視化・共有し、チーム全体としてさまざまな営業施策のPDCAサイクルを回していくことが可能となる。

たとえばメールを利用したMA(マーケティング・オートメーション)は、見込み顧客に対する最も効果的な営業施策の1つとして挙げられる。

今般のコロナ禍は、劇的な変化を多くの企業のビジネスや働き方にもたらした。従来のような対面を基本とした営業活動は相手方からも敬遠されるようになり、そもそも商談のキーマンとなる人物がリモートワークを行っており、訪問先の社内にいないというケースも珍しくない。そうした中で新たなスタンダードになろうとしているのが、Webを使った商談やメールによるプロモーションなのである。これならばPCの前にいながら、確度の高い多くの見込み顧客に対して、より効率的にアプローチすることができる。もともと営業活動における人材不足という問題を抱えていた中堅中小企業にとって、この手法はまさに起死回生の策となる可能性が高い。

具体的に最新のメール配信システムを利用すれば、どんなアプローチが可能となるのだろうか。まず、データ化された名刺情報からリストを作成し、配信日時および配信するメールテンプレートなどをセットすると、自動的に一括メール配信を行うことができる。さらに配信メール内に埋め込んだURLのクリック数やクリックした顧客の情報をリアルタイムで集計し、興味を持った顧客を迅速に把握して追加のアクションを起こすなど、効率的かつ戦略的な営業活動を展開することが可能となる。

企業データベースとAIを活用して見込み顧客を発見

ここまではすでに大量の名刺情報が手元に蓄積されていることを前提に話を進めてきたが、現実にはコロナ禍でリアルな展示会やセミナーなどの機会も減少しており、新たな見込み顧客の名刺情報を十分に集めきれていないという企業の悩みも見聞きする。

そこでここからはさらに一歩進めて、新たな見込み顧客そのものを発見する方法について考えてみたい。

新たな見込み顧客に出会うためのポイントは、“攻めたい”企業でなく、“攻めやすい”企業を見つけることにある。ここでいう“攻めやすい”とは、勝ちパターンが見えていたり、自社の得意とする業種や職種に特化されていたり、あるいは既存顧客とユーザー層や企業規模が合致する、同様の導入事例を保有するといった特徴を示す。要するに自社がこれまでの商談で成功体験を持つ既存顧客とよく似た企業を見つけ出すのである。

そうした企業の情報をインターネット上から自力で検索したとしても、上述したような“攻めやすい”特徴をもった企業を見つけだすには膨大な労力と時間を費やすことになる。本来、見込み顧客に対するアプローチに集中すべき営業担当者のパワーの大半を、検索作業にとられてしまったのでは、それこそ本末転倒と言わざるを得ない。

そこでおすすめしたいのがAIと数十万社のサイトから収集した詳細な企業データを収録しているマーケティング専用企業データベースの活用である。すでに社内にある既存顧客の情報や名刺情報、受注履歴、営業情報などを整理し、企業データベースと連携させてAI分析を行うことで、“攻めやすい”企業をほぼ自動的に見つけ出すことが可能となる。

さまざまなITを戦略的に組み合わせて活用することでこそ、自社の営業活動に変革をもたらすことができる。まずは、机のすみや引き出しに眠っている名刺をIT活用することで、営業のDX化を進めてはいかがだろうか。

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