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クイズ「情シス部門が知っておきたいテーマ」

働き方改革を加速させるフリーWi-Fi。便利だけど、どんな脅威がある?

2017年6月

クエスチョン

フリーWi-Fiはどういう脅威があるのか、当てはまるものをすべて選択してください。

1.盗聴
2.なりすまし(犯罪の踏み台)
3.不正アクセス
4.DDoS攻撃(サービス拒否攻撃)

アンサー

1、2、3

解説

ホテルやカフェをはじめとする商業施設、図書館や空港をはじめとする公共施設などで、無線LANによるインターネット接続を無料で提供するサービス、フリーWi-Fi。外出先でも、モバイルデータ通信のように通信量の制限や混雑などを気にすることなく、大きなファイルサイズの添付ファイルでもインターネットを経由してスムーズにやり取りできるなど、ビジネスパーソンは何かと重宝するでしょう。特に近年は働き方改革の推進を背景に、リモートワークを実現する手段として、ますます利用が広まっています。

そもそも「Wi-Fi」とは、無線LANの規格名の一つです。しかし、事実上の標準規格となっていることから、現在は無線LANと同義の言葉としてよく使われています。そして、「フリーWi-Fi」という言葉は、無料の無線LAN接続を提供するサービスを示す文脈で使われています。

大変便利で利用する機会も多いフリーWi-Fiですが、実は今回の選択肢1~3のようなセキュリティの脅威があります。無料だからといって、あまり注意を払わずに利用すると、思わぬ被害に遭ってしまう可能性があります。

フリーWi-Fiは基本的に、他のユーザーと同じネットワークに接続することになります。そのため、通常のインターネットと同様に、盗聴やなりすまし、不正アクセスなど、様々な危険が潜んでいます。そして、無料Wi-Fiは社内とは異なり、どのようなユーザーが接続しているかはわかりません。もし、悪意あるユーザーが同じ無料Wi-Fiに接続していたら、危険はより高まるでしょう。

盗聴については、フリーWi-Fiサービスの多くでは、WPA2(※1)などで通信が暗号化されていますが、暗号化されるのはあくまでも、パソコンやスマートフォンからフリーWi-Fiのアクセスポイントまでです。アクセスポイントから先はサービス事業者側で暗号化してくれないので、盗聴されるリスクがあるのです。もし、社内システムをリモートで利用するなど、機密性の高い通信をフリーWi-Fiで行うなら、VPN(※2)を利用して、通信経路をエンド・ツー・エンドで暗号化しましょう。

また、なりすましに関しては、最近では「なりすましアクセスポイント」という手口も増えています。フリーWi-Fiサービスの正規のアクセスポイントとは別に、悪意あるユーザーが不正なアクセスポイントを同じ場所に設置します。何も知らないユーザーは、無料だから、暗号パスワード不要だからといって、正規のアクセスポイントと勘違いして接続してしまい、様々な被害に遭います。そのような事態を避けるため、正規のフリーWi-Fiサービスのアクセスポイントかどうか、SSID(※3)で確認してから接続しましょう。大抵はサービス提供場所にSSIDが貼り出されるなどして明記されているので、それで確認できます。

4のDDoS(Distributed Denial of Service)攻撃は日本語では「分散サービス拒否攻撃」と約される攻撃です。1台のコンピューターから攻撃対象に対して大量のアクセスを行うことで、処理ができない状態に追い込む攻撃手段が「DoS」であり、そのDoS攻撃を複数のコンピューターから同時に集中して行うのがDDoS攻撃です。DDoS攻撃は通常、ショッピングサイトなどサーバーが対象となり、クライアントのパソコンやスマートフォンには行われないため、4はあてはまりません。ですが、フリーWi-Fiを利用した結果、ウイルスに感染し、気付いた時には踏み台となってDDoS攻撃に加担していることになる可能性はあるので、注意は必要です。

無料Wi-Fiには盗聴やなりすましや不正アクセスに加え、他にもウイルス感染など様々な脅威があります。これらの脅威を理解したうえで、十分注意して利用しましょう。


※注1 WPA2(Wi-Fi Protected Access 2):WPA(Wi-Fi Protected Access)とは、無線LANの暗号化方式の規格のひとつ。従来の規格であるWEP(Wired Equivalent Privacy)に比べて、暗号鍵の自動更新が追加されるなど、セキュリティがより強化されている。WPA2は米標準技術局のAES暗号を新たに採用したWPAをさらに強化した規格

※注2 VPN(Virtual Private Network):暗号化などを用いて、ネットワーク上に仮想的な専用線を構築できる技術。VPNを利用するには、専用の装置またはソフトウェアが必要となる

※注3 SSID(Service Set Identifier):無線LANのアクセスポイントの識別子。接続先のアクセスポイントはSSIDで指定する。英数半角文字で最大32文字の文字列

Tips

フリーWi-Fiを利用する際に気をつけるべきこと

  • 通常のインターネット接続時と同じく、ウイルス対策ソフトやパーソナルファイアウォールなどを用いる
  • 重要な通信を行う際はVPNを用いる。パソコン/スマートデバイスからアクセスポイントのみならず、接続先までも含めた経路全体で通信を暗号化できるため、盗聴や改ざんなどの脅威を防げる
  • サービス事業者の正規のアクセスポイントを確認して接続する。確認方法は、PCやスマートフォンに表示された無線LAN接続先候補から、サービス提供場所で明記されてる正規SSIDのアクセスポイントを選ぶのが基本。ただし、SSIDは巧妙に偽装可能であり、悪意ある第三者が正規SSIDを偽装した場合、見破ることは非常に困難
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