当社は営業プロセスを根付かせるために多くのシステムを比較検討した結果、eセールスマネージャーを採用しました。以下に雑誌に掲載された記事をご紹介します。
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雑誌掲載記事 「すべてはお客さまのために」全社一丸のプロセス作り Diamond Visionary(ダイヤモンド・ビジョナリー) 2006年8月号
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「NECネクサソリューションズ」は、NECグループの関係会社5社が統合再編され、2001年に発足したコンピューター販売・サービス事業を担当する会社である。
統合したことによるメリットを最大限に生かすべく共通のプロセス作りに取り組んでいる。
NECネクサソリューションズは、サービスインテグレータを標榜し、SI(システムインテグレーション)、アウトソーシング、プラットホームの3事業を柱に、コンサルテーションからシステム開発、運用、管理、保守、教育および業務代行、ASPサービスに至るまで、ワンストップで提供するNEC100%出資の企業である。NECグループの関連会社5社が2001年4月に統合再編され誕生し、06年3月現在、2千820名が所属している。
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統合により業務プロセスの統一が課題に
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5社が統合したことによって、営業部門はもとより、社内のさまざまな制度や仕組みについてのプロセス作りが必要になった。NECネクサソリューションズ・ビジネスソリューション事業部長の土師弘幸氏は次のように語る。
「統合による相乗効果はもちろんありましたが、当初は業務遂行にあたって混乱が生じることもありました。5つの会社の一つ一つに異なる社歴があり、同じNECグループとはいえ、独自の文化がありました。
統合した時、例えば東京地区では業種別の営業体制を取ったため、事業部長はA社から、部長はB社出身という部署がたくさんできてしまい、商談の進め方など、統一した業務プロセス作りが急務でした」
統合した後2年間、さまざまな改善が行われた。そして03年11月に、制度・仕組みの標準化、プロセス改善、人材育成などヒューマンリソースの最適化を目指す中期経営改革プロジェクト(Kプロ)がスタートした。
「業務プロセスは、早く改善を行わないと承認やワークフローが進まなくなります。そこでプロセス改善を軸に、営業部門やシステム、スタッフ部門のマネジャークラスが集まって、クロスファンクショナル(組織横断的)なチームを作りました。制度・仕組みの標準化、スキルを向上させるためのヒューマンリソースへの取り組みも並行してチームを作りました」
しかし、04年3月までKプロの第一段階(フェーズ1)が進められたものの、さらなる改善が必要であった。
「プロセスを作る上で、一つ一つの業務を細かく規定し過ぎたのです。その結果、こういう時はこういう手順で行わなければいけない、またある時はこういう手順で、というような“ルール集”が出来上がってしまいました。営業担当から“これまではそんなことをしなくても済んだのに”と不満が上がりました。
お客さまに資料を提出する際も、事前の承認が必要だったり、各種社内手続きが細かくなり過ぎ時間がかかるなど、統一するための弊害、すなわち、ルールが一番厳しい内容で規定されてしまったのです。現場からは不満が上がり、なかなか定着しませんでした」
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CSナンバーワンを目指し一丸で取り組む
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第一段階での問題点を踏まえ、04年4月から第二段階(フェーズ2)のKプロがスタートした。
「フェーズ2では、ルールが何のために必要なのか、ルールを作ることで、どんなメリットが事業活動を進める上で生まれるのかといった観点のもと、現場にもっと配慮した仕組み作りを行いました。“何のために”取り組むのかについては、“すべてはお客さまのために”という共通認識の下、どうすればお客さまの満足度を向上させられるか、という視点で考えるようにしました」
この方針の下、お客さまに個々のフェーズでどんなことを提供するのか、分析をして体系化するために“コア・プロセスマップ”を作成した。このコア・プロセスマップは作成のために1年弱かかったという。「プロセスを細かく明記しなくても、分かっているよ」という意見も現場にあった。「注文を取れれば細かいことはいいでしょう」というわけである。
しかし、「デキル営業」と言われている、優秀な営業担当は、どんなことをお客さまに提案しているのかという分析こそ大切と同社は考えたのである。
「お客さまは、自社の問題点に気付いた時に、社内でできることと、外部のSIベンダーなどにお願いする部分とを分けて解決策を探られるのが一般的だと思います。そこで、いろいろな資料をSIベンダーから取り寄せて比較検討をして、最も適した所に発注します。
この“お客さま側の購買プロセス”一つ一つに対して、“お客さまは、こういう時には、こういう期待をSIベンダーに対して抱いているはずだ”ということがコア・プロセスマップによって具体的に分かります。」
「例えばお客さまに“同じ悩みを持った同業他社ならどう解決しているんだろう”という思いがある時には、他社の導入事例を見ていただければ解決するかもしれません。このようなお客さまの求めていることへの瞬時の対応が、コア・プロセスマップによって分かるようになったのです」
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SFAソフトウエアを使った見える化
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コア・プロセスマップは上流から下流までのプロセスを盛り込んでいるため、紙ではA2サイズくらいの大きなものになる。プリントしていつも持ち歩くわけにはいかない。そこで現場での活動を浸透させるためにITツールの導入を検討した。
「コミュニケーションプロセスを蓄積し、お客さま情報を一元化するために“顧客対応力強化プロジェクト”を作りました。またコア・プロセスマップを可視化する方法も検討しました。その結果、いろいろなSFAソフトウエアを採用してみようということになったのです。」
「当社では、SI、アウトソーシング、NECのハードウエアを扱うプラットホーム事業の3つの事業ドメインによってプロセスも変わります。そこで事業ドメインごとの仕組み作りが必要でした。導入したSFAソフトウエアは、そうした柔軟な変更もできるということで採用しました。」
「そしてコア・プロセスマップの重要なエッセンスをSFAソフトウエアに取り込みました。例えば営業担当が初回訪問をお客さまにする時に、初回訪問のフェーズですべきことが表示されます。“業界の動向調査をしたか”、“似たような導入事例はないか”といったことの確認です。プロセスをきちんと押さえながら、お客さまの購買プロセスに合わせた取り組みができます。」
「また、お客さまの段階に適した確認を行うことで、営業担当は、セルフマネジメントができるようになり、マネジャーから見ても“A君はこの部分が足りないから業務が進んでいないんだ”という原因が分かり、具体的な指示ができるようになります」
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現場でプロセスを回し支援する仕組み |
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お客さまへのサービス提供プロセスを確実に現場で回していくための取り組みも行った。
「コア・プロセスマップはコアのプロセスなので、あまりプロセスが増えてはいけません。そこでお客さまの購買プロセスに、日々の活動で吸い上げたものを加え、より満足度を高めるためにプロセス改善CS活動を行っています。
プロセス改善CS推進センターを主管に、日々のお客さまとの折衝を通じて“もっとこうしたら良くなるね”というアドバイスを分析して、プロセスをどんどん変えていく活動です。」
「現在、プロセス改善CS活動は239チームで行っています。10人くらいで1チームを編成しています。業務の流れに沿って改善を行うため、チームは営業、SE、スタッフ混在で編成したり、中にはお客様まで巻き込んで活動を行っている場合もあります。チーム全体を引っ張るファシリテーターと呼ぶ人材を育成し、週単位などにチームで会議などを通じて活動を進めます。」
また部長以上のマネージャーは“メンター”と呼ばれる応援や支援をする見守り役です。こうした活動を05年後期から始め、現在は、全体の約8割が具体的な活動を行っています。活動によって出た改善の内容は、今後コア・プロセスマップに反映し、どんどんバージョンアップしていくようになります」
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CSナンバーワンへ、さらなるチャレンジ |
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試行錯誤を経た後、06年4月から全営業事業部門で展開している取り組みは、社内の横の連携が強まるなど少しずつ成果が実り始めている。こうした成果をもとに、さらなる改善を進めていく構えだ。
「“私たちが使っているモデルをお客さまに提案する”という流れが理想です。そのために、当社のプロセスが、しっかりしていないといけません。自信を持ってお客さまにお勧めするためにも、プロセス標準化をもっと進めていこうと思います」
また、個々の仕組みの重要性は理解していただいたので、次に連携する仕組み作りが課題です。コア・プロセスマップがなぜ必要なのか理解している人たちがいて、SFAソフトウェアやプロセス改善CS活動がなぜ必要なのか理解している人たちもいます。ただし、これらがうまくつながった全体像を理解しているメンバーが少ないので、啓蒙(けいもう)が必要です。
全社員に浸透した時こそ、当社のプロセス改善は素晴らしい顧客視点の活動になるでしょうから。」
「すでに成果が少しずつ出ています。しかし全体の生産性などは時間をかければ、いっそう向上すると思います。08年が中期計画の目標値ですが、そのころには次のステップへ進みたいと考えています」
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