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図書館向けシステム&ネットワーク基盤

福岡県嘉麻市立図書館 様 (http://www.kama-library.jp/  



図書館システム&ネットワーク基盤
Clovernetをべースに4つの図書館システムを統合
住民が公平に図書館を利用できる仕組みを実現


 福岡県嘉麻市は2006年に1市3町が合併して発足。
それぞれの地域にある図書館の運営を一元化して業務の効率化を図ると同時に、サービスの向上を推し進めるべく、システム統合とネットワーク化を実現しました。

図書館は住民にとって文化の拠点。新たに誕生した嘉麻市立図書館は4つの図書館で構成されています。その運営が一元化されることは、地域差のない図書館サービスの実現につながります。
4つの図書館をネットワークで結ぶことを前提として、個々に導入されてきた図書館システムの統合を図りました。

新たな図書館システムの構築は、住民の求めに応じて蔵書を各地域に配送する物流の仕組みの拡充と相まって図書館の利便性向上に寄与しています。

安全かつ安価に4つの図書館をネットワークで結びたい
従来と同等のレスポンスを確保したい
4館すべてで、平等なサービスを提供したい

合併に伴って個々に運営してきた図書館システムを統合し、図書館サービスの向上を目指す。
低コストで安全性に配慮した図書館ネットワークシステムを構築。

 
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嘉麻市立山田図書館
司書
東野 善男 氏
嘉麻市立嘉穂図書館
司書
深水 薫 氏
嘉麻市立碓井図書館
司書
藤原 千晶 氏

ネットワークのセキュリティ対策を強化して新図書館システムを導入

嘉麻市が誕生したのは、2006年3月のこと。福岡県を流れる遠賀川によって結ばれている山田市、稲築町、碓井町及び、嘉穂町の1市3町が合併して4万6000人の住民が暮らす1つのまちとなったのです。
それに伴って、1市3町がそれぞれ運営してきた4つの図書館のシステムを1つに統合するとともに、単館として運営されてきた全館をネットワーク化することになりました。

同市は新図書館システムの選定を進めました。デモを参考にするなど、いくつかの提案を検討した結果、NECネクサソリューションズが提案した図書館システムを採用しました。

合併以前、個別に運営されてきた図書館のシステムを統合するに際し、各図書館が独自に付けていた資料の記号体系や、利用者コードの体系を統一する必要がありました。
嘉麻市立図書館が保有している資料は30万冊にのぼっています。また、閲覧できる雑誌の数も延べ300点と豊富です。碓井図書館司書の藤原千晶氏は、「記号のふりかたを調整し、バーコードシールを張り替えるのは大変な作業でした」と振り返ります。
統合準備作業は、NECネクサソリューションズのもつ豊富な構築経験を活かして進められました。

ネットワーク化する際の基盤となったのはNECネクサソリューションズが提供しているマネージドVPNサービスClovernet(クローバーネット)です。Clovernetは、アクセス回線にNTTのブロードバンド回線であるフレッツを利用し、バックボーンに専用ネットワークを利用するインターネットVPNサービスで、低コストで安全なネットワークが構築できることが特徴です。
アクセス回線はカウンター業務、内部業務等を行う業務系と、蔵書検索や、利用者インターネット接続用のインターネット系の2回線を用意し、それぞれを二重化、高レスポンスを実現しながら、回線の信頼性の向上を実現しています。

Clovernetは、24時間365日の常時監視対応をしており、図書館の利用者の増える休日に回線障害が起きても、迅速な復旧が可能です。
図書館システムとネットワーク基盤を同じ会社が構築し、ワンストップで提供することで、稼動しているアプリケーションの状態、ネットワークの負荷状況などをトータルでサポートすることが可能となります。

藤原氏はネットワーク化のメリットについて、「碓井図書館は児童向けのサービスの拡充に力を入れてます。システムの統合により、全図書館の蔵書の検索ができるようになり、よりサービス向上が図られたと思います」と語ります。

システムを導入する際に、同市が重視したのはセキュリティ対策です。図書館システムのサーバに利用者の名前や住所などの個人情報が納められています。同市では図書館システムを統合するに当たって、インターネットからの検索等を受け付けるWebサーバを、アウトソーシングするため外部のデータセンタに預けました。
「現場にサーバがあると管理が甘くなる可能性がありますが、このシステムではITの専門家にサーバを預けているので安心できます」と山田図書館司書の東野善男氏は語ります。

また、ネットワークを通じて端末を操作すると、従来のシステムに比べて「レスポンスが遅くなるのでは」という不安もあったようですが、マネージドVPNサービスClovernetの採用により新システムでは高いレスポンスが実現されており、従来と同様に業務が進められています。


地域差のないサービスを実現

数多くの資料を保有していることに加え、4つの図書館それぞれが個性をもった資料の選書に努めていることが嘉麻市立図書館の特徴です。
例えば、碓井図書館は美術館と平和祈念館が同じ敷地にあることから、美術や平和に関する資料が充実しています。
嘉穂図書館は遠賀川の上流に設置されており、農業が盛んです。そのため、環境や農業に関する資料が充実しています。
稲築図書館は、子育てに関する資料が充実していることが特徴です。
また、近くに日赤病院がある山田図書館は専門書も含めた看護や介護に関する資料がそろえられています。

このようにそれぞれ特徴をもった図書館がネットワーク化されたことによって、住民は自分が住む地域にある図書館だけでなく、全図書館の資料を図書館端末からはもちろん、自宅のパソコンからも検索できる仕組みが実現されました。
そのメリットについて、嘉穂図書館司書の深水薫氏は、「近くの図書館から全館の資料が利用でき、システムの統合が住民サービスの向上につながっています」と語っています。


利用動向を分析してさらなるサービスの向上を目指す

また、システム統合は、住民が申し込んだ資料を各図書館に届ける配送便のサービス向上や嘉穂図書館が運営している移動図書館のさらなる有効利用にも寄与しています。
ネットワーク化によって、午前中に借りたい資料を住民が申し込み、午後の配送に間に合えば、30分から1時間ほどで地域の図書館に届けられるようになったのです。

今後、同図書館ではシステムの拡充を図っていく考えです。
現在のところ、Webで提供されている機能は資料検索に限られているのですが、次のテーマとして視野に入れているのは予約機能の追加です。
「予約機能が実現されるとさらに資料の閲覧率が高まると思います」と深水氏は話します。

また、新たなシステムによって、資料の利用状況の統計を図書館が分析・活用する仕組みが整い、今後の図書館運営に重要な効果をもたらしそうです。
東野氏は、「利用の特徴が把握できるようになったので、各図書館の特徴を考慮した選書を行うことも、可能になると考えています」と語ります。
嘉麻市立図書館が実行したシステム統合とネットワーク化は、さらなる住民サービスの向上に寄与すると期待されます。

システム全体図

(2008年1月現在)


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