企業の存続・成長の源は何といっても売上です。このところ経済環境の悪化から投資抑制・コスト削減による足場固めが優先されてきましたが、一段落した現在、経営者の関心は売上・シェア拡大や新規商品開発など「攻め」の分野へ移ってきています。
ただ、顧客を取り巻く環境は日々変化していますので、従来の営業手法の延長線上では上手くいきません。では、どうすれば営業力を高めることができるのでしょう。
これまでの企業と顧客の出会いの場は店舗やセミナー、DM、広告などに限られていました。しかし、Webによって出会いの場は大きく広がりました。今では、興味を持つキーワードで検索し、顧客自らが自社のWebを訪れてくれるのです。
Webでは顧客が求める情報を探しやすい場所に掲載することは何より大切です。例えば、ファン作りの方法として、工場見学に力を入れているある会社では、見学のページへスムーズに行けるように従来のサイトを改善した結果、申し込み数が増加しました。
また、Webならではの特徴であるアクセスログを見ることで、どのような人がどのコンテンツにアクセスしてくれたかなど、「顧客の意思と特性」がつかめます。このように、顧客の興味を知ることで、営業担当者は今まで以上に的確な説明を行え、DMやパンフレットなどの改良にも活かせます。
営業活動においては、担当者任せにして結果が出ないと叱責、という悪循環を招きがちです。これは「がんばれない個人が悪い」のではなく、マネジメントの不足を意味します。
こうした問題に対して、例えば、営業状況を記録し共有することにより、2つの大きな効果が期待できます。
1つは上司や仲間間でアドバイスしたり、他部門と連携したサポートが可能になります。そして、引継ぎ時の顧客離れ防止にもつながるのです。また、提案書などを共有し活用することにより、効果的営業活動を実現できます。
これらのマネジメントを進める際に役立つのがSFA(Sales Force Automation)と呼ばれる営業活動支援システムです。商談のプロセスや顧客情報を記録し、効率的・効果的な営業活動への改善をサポートします。
顧客との関係性において経営層が最も気にしていると言われるのが顧客の本音です。声を受け止め活かせる企業は「耳を傾けてくれる会社」と支持されることでしょう。
このような顧客フォローのためには、Webの活用やお客様対応窓口の設置があります。中心的存在がコールセンターです。サポートやクレーム受付などで購入後の顧客と接点が持てるほか、インサイドセールスの場でもあり、会話で得られる情報はまさに「宝の山」です。
顧客からの問い合わせに的確で質の高い応答ができれば、満足度が上がり、次の商談にもつながるでしょう。コールセンターや顧客対応窓口は顧客との関係強化(CRM:Customer Relationship Management)の入口といわれます。
「メールで問い合わせた件ですが…」と電話をした際に、「メールのことはわからない」と言われたら、顧客はがっかりするでしょう。窓口を分けているのは会社側の都合なのに…。
接点ごとに対応部門が異なっていても、全社で情報を共有してスムーズに対応できるようにしたいものです。
CRMを実現する顧客統合データベースを用いると、顧客の基本情報、営業記録、問い合わせ内容や購入商品まで、顧客と自社との関わりを記録することができます。
コンタクト履歴情報の確認によって、顧客に接する担当者は適切な対応を行えます。また、異動や退職で担当部門が変更になった時に優良顧客を失ってしまうこともありますが、顧客データがあれば、きちんと引き継ぎを行えます。会社の財産である顧客との関係を持続することができるでしょう。
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