経営課題と解決へのヒント

今知っておきたい、経営課題と解決へのヒント 課題3

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お客様(顧客)満足経営~今、なぜお客様(顧客)満足経営なのか~

「かゆいところに手が届く」「従業員の心配りがうれしい」「クレームを出したが丁寧な返事があり、すぐ改善された」など、感動的なサービスや商品に出会うと、その会社や商品をまた利用したくなるものです。
立地条件が必ずしも有利でないゴルフ場にリピーターが増えたり、お気に入りの旅館に泊まるために旅をする人がいたり、同じブランドのカバンを買い揃えたり。
お客様満足を重視した経営姿勢には、多くの人が賛同し憧れます。しかし、いざ自社のこととなるとどうでしょうか…?「人手がない」「時間がない」と、大切だと思いつつも先送りにしていませんか。
実は今ほど「お客様(顧客)満足経営」が問われる時代はありません。

市場環境や顧客の嗜好は常に変化しています。また、企業側も一気に変えるのではなく、ステップを踏みながら課題を順に解決していくことになるでしょう。
したがって、お客様満足経営の実現には、P-D-C-Aサイクルを愚直に回すことが欠かせません。サイクルを回す仕組みが作れるかどうかが、成功へのカギと言えるでしょう。
日々の改善活動を進めるうえでの具体的なポイントを3つ紹介します。

1.お客様の「声」を多面的に集める

まず、お客様の期待値がどこにあり、自社の製品・サービスをどう感じているか、お客様の「声」を聞き取る仕組みを作ります。代表的な方法はアンケートやインタビュー、会員制サイトのように自社で仕組みを作ることです。率直な印象を答えられるものにしましょう。
お客様の本音が出やすいのが、ホームページや電話での意見です。また、最近はSNS やブログのようにお客様自身が情報発信し、意見を公開しています。これらを逃さずキャッチしていきます。

お客様の声を集める仕組みとITの役割

●クレームは宝の山
不満や苦情と向かい合うのはつらい面もありますが、クレームへの対応は企業姿勢を映し出します。対応が納得いくものであれば、新たな顧客満足が生まれリピーターにつながる、という調査結果も得られています。クレームからは商品開発へのヒントも得られます。まさに「宝の山」なのです。

2. 課題解決へのオープンなミーティング

多数の声が集まり、整理できたら、「お客様は何を求めているか」「どんな改善・解決策があるか」などを従業員自身が分析し、考える場を定期的に作ります。最も有効なのはオープンなミーティングを実行することです。
分析・議論には「QC(Quality Control:品質管理)七つ道具」などを共通ツールにするのもよいでしょう。顔を合わせる機会のみならず、グループウェアやSNSを用いた議論もコミュニケーションを活性化します。

オープンなミーティングは、従業員の成長にも効果をもたらします。

①従業員自身が気づく
例えば、製造担当者が気づかなかった商品の課題を知る、営業担当者が自分の判断とお客様の評価のズレに気づくなど、発見が生まれます。

②従業員のやる気を引き出す
さまざまな気づきや驚き、発見、お客様からの評価は、従業員の気持ちを前向きにします。また、自分たちが主体であるという意識は仕事への意欲を高めます。

③従業員のスキルアップにつながる
他人の意見に耳を傾けたり、解決策を考えていくプロセスによって、ビジネスパーソンとしてのスキルや専門分野のスキルが高まります。

ディスカッションを進める際は、上司が結論を誘導することなく、話しやすい雰囲気を作りましょう。

解決策の検討方法

3.改善策を実行し、評価・共有する

改善案は、できるだけ早く実行します。そして一定期間経過後、アンケートやインタビューなどでお客様からの感想を再度収集し、改善策を評価します。成果が出た場合は、その方法を共有し、他の取り組みにも活かしていきます。
一生懸命考えた策があまり効果をもたらさないこともあります。残念ですが、その時もお客様の声を素直に聞き、改善策を見出すチャンスと前向きに捉えましょう。
不満の声にはすぐに回答し、対策を立てるようにします。中には、度を超したクレームもありますので、応対の方法を協議し、データ分析の時には配慮する必要があるでしょう。

●評価を共有する仕組みを
結果は、成果発表会、グループウェアなどを通じて積極的に共有し、会社全体で蓄積します。集まったデータを情報として分析し、考え方やノウハウを含んだ知恵に高めることができれば、現場力はぐんぐん上がります。

共有して活かす仕組み


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