ネットワークを見える化(可視化)する方法・手順|重要性についても解説

ネットワークを見える化(可視化)する方法・手順|重要性についても解説

本来は目に見えないネットワークの状態を目で見て確認できる状態にする「ネットワークの見える化」。インフラ装置の構成やそれぞれの接続などを目視で把握するために行い、障害時にもすばやく対応できるようになるなどのメリットがあります。

本記事では、「ネットワークの見える化」の概要やメリットから見える化する方法まで解説します。

目次

ネットワークの見える化(可視化)とは

ネットワークの見える化(可視化)とは、複雑なネットワーク環境を目で確認できるようにすることです。文字通り、本来は目に見えないサーバー、ルータ、スイッチなどのデバイスがどのようにつながっているか、通信の状態、装置の構成や状態・状況(=ネットワーク)などを見えるようにします。

ネットワークの見える化によるプロセスの可視化により、問題点や無駄が明確となり、課題の早期解決や業務の効率化に役立ちます。特にネットワーク管理の重要な役割である障害対応を迅速に行えることは、可視化が企業活動に大きく貢献するポイントです。

ネットワークの見える化は、複雑化する現在の企業ネットワークの運用において欠かせないものになっていると言っても過言ではないでしょう。

ネットワークの見える化に取り組む重要性

ネットワーク環境には、PCやサーバーなどネットワークの構成、通信端末間での通信状況、インターネットの接続状況やセキュリティ対策、ネットワーク全般にかかるコストや契約情報など、さまざまなモノや情報が関わり合って成り立っています。

トラブル発生時にこれら一つひとつを調査・原因究明をしていては、膨大な時間がかかってしまいます。事前に情報を整理しておくことで、万が一の際に迅速かつスムーズに対応することが可能となります。その手段が、ネットワークの見える化です。

また、複雑化する企業ネットワークを可視化し、健全な運用がなされているか、設計ポリシーが守られているか確認するのにも役立ちます。

ネットワーク構成図とは

ネットワーク構成図とは、ネットワークを構成する機器同士がどのように接続されているかを視覚化したものです。ネットワーク・トポロジーマップとも呼ばれ、ネットワーク管理のために必要とされています。

セキュリティ対策という側面でも、ネットワーク構成図は重要な役割を果たします。たとえば、ネットワークとネットワークの境界にファイウォールを設置して、外部との接続についてのリスク管理を一切行わないセキュリティというのは対策が不十分です。ネットワーク構成図をもとにして、ネットワーク内部であってもアクセス制限や監視を行い、情報漏洩リスクを抑える必要があります。

ネットワーク・トポロジーマップには視覚的にネットワークに構成要素とそれぞれの関係が示されており、作成しておけば障害が発生したとき、発生箇所と影響を受けるポイントを素早く把握することができます。障害の影響範囲の理解に役立ち、原因調査と復旧を行う過程で重要となります。

ネットワークを見える化する方法

ネットワークを可視化する方法には、いくつか種類があります。

主な方法は以下の通りです。

  • 自社でゼロから取り組む
  • オープンソフトウェアを利用
  • 見える化できる製品を導入

ここからは、それぞれの方法の詳細を解説します。

自社でゼロから取り組む

ネットワークの見える化は自社内で行うこともできます。小規模の会社やシステム開発に詳しい人材がいる場合はこの方法でも問題ないでしょう。

ExcelやPowerPoint、マインドマップのような作図ができるツールを利用してコストをかけずに行えるメリットがありますが、日々変化するネットワークを漏れなく把握し情報を更新するのは簡単なことではありません。労力と更新漏れが発生するリスクといったデメリットがあります。社内に適切な人材がいるか、現在の人的リソースで運用・管理ができそうかしっかりと検討することが必要です。

オープンソフトウェアを利用

自社でゼロから取り組む場合と同じく、費用を抑えられるのがメリットです。作図のテンプレートが用意されていて操作性が高く、オープンソフトウェアの知識が豊富な人であればコストを抑えてネットワークの見える化を実現できるでしょう。

ただし、セキュリティ面のリスクや機能に制限がある点に注意が必要です。フリーソフトのため、万が一トラブルが発生しても、開発元に責任を問うことはできません。また、サポートも受けられないため、使いこなせるだけの知識・技術が必要です。

見える化できる製品を導入

操作性、機能性の高さやサポートの充実を求めるなら、見える化できる製品を導入することをおすすめします。

費用は発生しますが、導入・運用の手間が減らせ、手厚いサポートも受けられます。複雑なネットワーク環境の整備はもちろん、セキュリティ対策の自動化、24時間体制の管理など、自社で行うのは難しいレベルでのネットワークの見える化、管理を実現できるのが強みです。

導入前から導入後の運用までサポートしてほしい、確実にネットワークを管理したい、社内で人材を確保できない、といった場合は製品の購入を検討してみてください。

可視化できる製品を選ぶ際のポイント

可視化できる製品を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。

  • 可視化の対象や範囲を明確にする

    ネットワーク可視化ツールは、監視する対象や範囲によって選ぶべきツールが変わってきます。たとえばネットワーク監視だけに留めるのか、サーバー監視やアプリケーション監視までしたいのかによって、選ぶべき製品は異なります。事前にネットワーク可視化ツールの導入目的を確認しておくことが重要です。

  • 拡張性があるものを選ぶ

    拡張性が高いツールを選んでおけば、企業規模の拡大や業務内容の変更にも対応できます。必要に応じて機能追加し、自社に合わせた運用ができる製品を選択しておきましょう。

  • 有償版ツールの導入を検討する

    無料ツールと比べて搭載されている機能に制限がなく、運用機能の充実などのサポート体制が整っています。また、監視項目や監視方法の設定の自由度も高いのも大きなメリットです。

ネットワークを見える化するうえでの課題点

ネットワーク、サーバ、アプリケーションのすべての範囲の監視といった、何でもかんでも可視化を行おうとすると、やらなくてはいけない作業が増え、全体の作業効率がかえって悪くなることがあります。また、更新されるたびに最新版をインストールして維持しなくてはならない作業コストもかかります。

さらに、数字にこだわるあまりにデータの詐称が起こってしまったり、従業員が「監視されている」と感じてしまったりなど従業員のモチベーションにマイナスの影響を与えたりする場合も考えられます。

ネットワークの見える化においては、可視化する目的を意識して範囲を決めましょう。課題の優先順位をつけること、本来の目的を見失わないことが重要です。

ネットワークを見える化する手順

ここからは、ネットワークを見える化する手順を3ステップに分けて説明します。

  1. ネットワーク構成図の作成
  2. 装置の状態や接続状況の見える化
  3. 週次・月次の報告レポートの見える化

それぞれのステップの詳細を見ていきましょう。

1:ネットワーク構成図の作成

はじめに、ネットワーク構成図を作成します。ネットワーク構成図とはその名のとおり、機器がどのように構成・構築されているのかを表した図です。

構成図には、機器の物理的な関係を示す「物理構成図」と通信関係や情報の流れなどを示す「論理構成図」の2種類があります。作成のポイントは、規模の大きい場合は情報を絞ったり分けたりして、1つずつの負担を減らすことです。

また、構成図は作成して終わりではなく、運用の中で更新し続ける必要があります。最新の情報でなければ使いたい時に使えない状況となってしまう点に注意しましょう。

2:装置の状態や接続状況の見える化

各々の機器や接続の状態を整理して紐づけて可視化することで、ネットワーク障害などのトラブル発生時に、障害ポイントやその影響範囲の把握、原因の切り分けなどを迅速に行うことができます。

そのために、ネットワーク構成図と機器の可用性やリソースの状態、接続トラフィックの状況などを組み合わせてマップ化しておくことが理想です。たとえば、正常は緑、異常は赤、注意は黄色、というように色で状態を把握することができます。

3:週次・月次の報告レポートの見える化

週次・月次の報告レポートを随時、自動的にレポートとして作成される仕組みを整えておくことで、毎時レポートにかかる工数を削減することができます。

レポートの作成にかかる工数はなるべく削減できることが望ましく、自動でレポートの見える化ができるのが理想です。レポート作成を自動化には、ビジネスインテリジェンスツールが使えます。ビジネスインテリジェンスツールを活用すれば、膨大なデータから必要な情報を取り出し、ひと目でわかるように分析できます。

まとめ

複雑化しているネットワークを可視化することは、問題発生時に迅速な対応を取るために欠かせない取り組みだといえます。自社でも行えますが、負担が大きく人為的なミスも考えられるため、ネットワークの可視化ツールを使うのが現実的です。

また、ネットワークの構築から運用、保守管理まで一括して任せられるClovernet Standardの導入もおすすめです。大切なインフラを任せるにふさわしい24時間265日の保守監視が付いたサービスを、ぜひご検討ください。