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DXへの取り組み

経営ビジョンとDX取り組みの背景

当社は以下の事業環境認識の下、“ITサービスインテグレーター”として、「お客様の課題解決に貢献するソリューションを、より多くのお客様にサービス型でご提供できるサービス企業への変革」を掲げ、DXに取り組んでいます。
そしてお客様の課題解決と持続可能で安心・安全な社会の実現に貢献してまいります。

  1. ICT(情報と通信の技術)とデジタル技術の進展により、クラウドコンピューティング、IoT(Internet of Things)、AIの活用が広く普及し、これらのメリットを享受するためにはデジタル化への取り組みは不可欠となっている。
  2. 情報システムに対するお客様の意識は「所有から(サービス)利用」に大きく変わってきている。
  3. 高度化、複雑化する様々な経営課題、社会課題の解決のためにはデジタル技術による変革(DX)が求められている。
  4. 少子高齢化で、当社においても人手不足が顕在化し、より生産性を向上させるにはデジタル技術の利活用は不可欠である。
木下孝彦

変革を実現するための戦略と取り組み

変革実現のために、「お客様への提供価値の向上」、「生産性の向上」、「データドリブン経営」に取り組んでいます。そして、これらの私たちの取り組みをお客様にもDXソリューションとしてご提供していきます。

1. お客様への提供価値の向上への取り組み

お客様や市場の理解を深め、お客様の課題解決に貢献する提案、サービス提供により、ビジネスパートナーとして認めていただける存在を目指し、以下の3点に取り組んでいます。

  1. デジタルマーケティングの高度化とSFAの刷新
  2. サービス創出とサービス提供基盤の継続的な強化
  3. お客様のDXに貢献するDX人材の育成

2. 生産性向上への取り組み

ICT、デジタル技術を活用することにより、従業員・パートナーの業務負荷を増やすことなく業務効率、業務品質を高めるべく、以下の3つの生産性向上に取り組んでいます。

  1. 営業生産性
  2. SI・サービス生産性
  3. 間接業務生産性

3. データドリブン経営への取り組み

将来の予測が困難な時代に順応していくべく、データを重要な経営資源ととらえ、意思決定や戦略・施策のPDCAサイクル高速化・高度化および新たなインサイトの発見の実現に向けて、以下の取り組みを行っています。

  1. 見える化
  2. データソースの拡充と品質向上
  3. データドリブン風土の醸成

各取り組みの概要

1. お客様への提供価値の向上への取り組み

  1. デジタルマーケティングの高度化とSFAの刷新
    • 顧客情報管理サービスおよび各種データベースサービスの活用によるお客様・市場の理解の深化
    • お客様との接点にデジタル技術を活用し、より多くのお客様とのコンタクト実現
    • マーケティング情報やお客様への様々な活動情報、購買履歴やサービス利用状況などを組織横断の情報プラットフォームに集約し、サービス創出、効果的な提案、営業活動を支援するためにSFAを刷新
  2. サービス創出とサービス提供基盤の継続的な強化
    • マーケティング情報などを踏まえた、お客様のビジネスに貢献するサービスの創出
    • 多くのお客様にSaaSおよびシステム管理サービスを提供するためのサービス基盤の標準化、機能強化
  3. お客様のDXに貢献するDX人材の育成
    • DX人材要件、スキルセットを定義、育成目標・計画を策定
    • 自社およびNECグループの教育カリキュラム以外にも、外部教育サービスを活用し、社員が好きな時間に自ら教材を選択し、学べる環境を提供

2.生産性向上への取り組み

  1. 営業生産性
    • デジタルマーケティングの高度化によるリード獲得および顧客リテンション向上
    • SFA活用による商談管理の高度化と受注確度の向上
    • 生成AI活用によるデジタルコンテンツおよび提案資料作成の効率化
  2. SI・サービス生産性
    • AIおよび、ローコード・ノーコードツール、自動化ツール活用による設計・プログラム開発、システム構築、運用保守工数の削減と人為的ミスの削減
    • プロジェクト管理システムの刷新によるプロジェクト管理の省力化とプロジェクトコスト・納期・品質悪化予兆管理の強化
    • スマートグラス、タブレットを利用した現場DXによる工事施工、施工管理業務の効率化
  3. 間接業務生産性
    • 各種クラウドサービス(SaaS)導入によるリモートワーク、働き方改革の推進
    • 生成AI活用によるデスクトップ業務(デスクトップリサーチ、文書作成等)の効率化
    • レガシーシステムのモダナイゼーションによる業務対応アジリティ向上と当該システム保守コストの削減
    • BIツールや自動化ツール活用による予算見込管理、売上計上・請求業務、調達業務の事務工数の削減と人為的ミスの削減
    • 業務システムへの自社開発デジタルアダプションツール「操作アシスト」実装による操作効率の向上と社内問い合わせ工数の削減

3.データドリブン経営への取り組み

  1. 見える化
    • 既に利用可能なデータソースの統合やEUC活用環境改善
    • 統合ダッシュボード(経営管理基盤)の構築
    • プロセスマイニング導入による高度な業務プロセスの見える化
  2. データソースの拡充と品質向上
    • レガシーシステムのマイグレーション、刷新によるこれまで容易に抽出できなかったデータのオープン化
    • 各種マスタ見直し(商品など)や入力段階からの運用改善によるデータ品質の向上
    • 各種データソースを統合するデータ基盤構築によるデータ利活用の利便性向上
  3. データドリブン風土の醸成
    • DX人材育成含めた社員のデータ利活用スキルの向上
    • データをビジネスに徹底的に活用し、データに基づく仮説立案・検証、意思決定を当たり前とする風土を醸成

変革の推進体制とDX人材の育成

1. DX推進会議

当社のDXを推進するために、社内DX担当執行役員を議長とするDX推進会議を設置しました。社内の業務主管部門、システム主管部門および技術戦略推進部門が参画し、全社横断でDXを推進しています。
活動・進捗状況についてはDX推進会議より社内役員会議への報告経て、社内Webサイトにて公開を行います。

2. DX人材育成・確保

DX人材については、コンサルタント、アジャイルエンジニア、データサイエンティスト、クラウド系人材、生体認証・映像分析人材、サイバーセキュリティ人材を定義し、人材育成に取り組んでいます。
また、NECグループ会社およびパートナー会社とのアライアンスにより、人材確保に努めています。

ITシステム・デジタル活用環境整備

当社は、NECグループのICT中期計画にもとづき、「ICTインフラ」と「業務アプリケーション」との両面からモダナイゼーションを進めています。
ICTインフラは、最新のクラウドサービスによるNECグループ共通化が完了しており、現在はNECグループの生成AIサービスを導入し、業務への利活用を進めています。これらモダナイゼーションやAI活用などの取り組みをユースケース、ソリューションとして、DXに取り組まれるお客様にご提供していきます。
業務アプリケーションは、基幹業務をNEC標準システムに置き換えています。
今後は、当社のサービス事業に関わる業務システムとDXのためのデータ基盤整備並びに情報系システムに投資ウエイトをシフトしていきます。

DX推進の指標

  1. サービス企業への変革の指標
    サービス型売上の伸長率(対前年度)
    実績 2021年度:112%、2022年度:112%、2023年度:113%

  2. DX人材の育成
    2025年度目標:350名(2022年度実績:100名)

  3. 生産性向上
    2025年度目標:+20%(対2023年度実績)

    1. 営業生産性
      一人当たり受注高(売上高)伸長率(対前年度)

    2. SI・サービス生産性
      時間当たり付加価値生産性伸長率(対前年度)

    3. 間接業務生産性
      自動化・デジタル化業務数