技能実習生とのコミュニケーションの取り方|大切な7つのポイントを紹介

技能実習生とのコミュニケーションの取り方|大切な7つのポイントを紹介

グローバル化が進む現代では、外国人技能実習生を迎え入れる企業も増えています。技能実習生とコミュニケーションを取る機会の多い企業担当者のなかには、「技能実習生とうまく意思疎通が取れずに悩んでいる」という方もいるのではないでしょうか。

本記事では、技能実習生とのコミュニケーションで企業が抱える課題や技能実習生とのコミュニケーションの取り方について解説します。

目次

技能実習生とのコミュニケーションで企業が抱える課題

技能実習生とのコミュニケーションで企業が抱えている課題としては、主に以下の2点が挙げられます。

  • 言葉の壁
  • 文化の壁

言語や文化の違いにより、技能実習生とのコミュニケーションを難しく感じる企業も少なくないでしょう。

言葉の壁

まずは言葉の壁として、言語の違いによるコミュニケーションの難しさがあります。日本に来る前に日本語をあらかじめ勉強してくる技能実習生も多いですが、やはり日本人並みに日本語を流暢に話せるわけではありません。うまく日本語でのコミュニケーションが取れないことで、実習をスムーズに進められない場面も出てくるでしょう。

また、その場では伝わったと思っていても、実はうまく伝わっておらず、後から認識相違によるトラブルが生じる可能性もあります。

文化の壁

文化の壁も技能実習生とのコミュニケーションにおいて生じやすい課題です。技能実習生の出身国はさまざまであり、国や地域によって生活習慣や価値観などが異なります。日本の文化との相違により、コミュニケーションの前提が異なり、結果としてコミュニケーションの難易度が上がるのです。

たとえば、日本特有の上下関係や空気を読む文化、オブラートに包んで話す文化などは、技能実習生はなかなか理解することが難しいといえるでしょう。

お互いの文化を理解していない結果、日本人社員と技能実習生との間でうまく信頼関係を構築できず、協力して実習や仕事を進められなくなるおそれがあります。

技能実習生とのコミュニケーションの取り方

それでは、技能実習生とうまくコミュニケーションを取るためにはどのようにすればよいのでしょうか。ここでは、技能実習生とのコミュニケーションの取り方として、以下のポイントを解説します。

  • 相手の国の文化を理解する
  • わかりやすい言葉を使う
  • 短い文章で話す
  • 「です」「ます」を使って話す
  • 結論から話す
  • ゆっくり話す
  • 非言語コミュニケーションを意識する

技能実習生とのコミュニケーションにおいては、相手の目線に立ち、わかりやすい言葉や動作で意思疎通を図ることが大切です。

相手の国の文化を理解する

技能実習生とコミュニケーションを取る際は、まずは相手の国の文化を理解することが重要です。文化はコミュニケーションの土台ともいえるものであり、スムーズにコミュニケーションを図るためには相手の文化的背景まで理解しておくことが求められます。

たとえば、日本は「ハイコンテクスト」な文化であり、言いたいことをストレートに言わずに場の空気を読む傾向があります。しかし、相手の技能実習生が直接的な表現での会話を重要視する「ローコンテクスト」な文化の出身だった場合、それではうまくコミュニケーションを取ることが難しいでしょう。この場合、相手が理解できるようにはっきりと言葉にして伝える必要があります。

わかりやすい言葉を使う

わかりやすい言葉を使うことも大切です。日本語に慣れていない技能実習生の場合、難しい日本語を多用しても相手にうまく伝わりません。

たとえば、ひらがなでも通用する部分は、なるべく漢字を避けるようにしましょう。また、「終了する」→「終わる」、「考案する」→「考える」のように、わかりやすい言葉に言い換えることもポイントです。

短い文章で話す

短い文章で話すこともコミュニケーションのコツです。短い文章で端的に話すことで、技能実習生は話の流れや方向性を見失わずに会話内容を理解できるようになります。

たとえば、以下のように長い一文を短く区切るようにすることが重要です。

「この道具Aを使って製品Bを組み立てたら、次は道具Cを持って製品Dのラインに移動します」

→「この道具Aで製品Bを組み立てます。次に道具Cを持ちます。そして製品Dのラインに移動します」

「です」「ます」を使って話す

技能実習生とのコミュニケーションを取る際は、「です」「ます」を使って話すことも大切です。技能実習生は「です」「ます」調で日本語を学んでいるケースが多いため、「です」「ます」調で統一することで技能実習生が文章の区切りを理解しやすくなります。

たとえば、「これは故障中。他の機械を使って」と話す際は、「これは故障しています。他の機械を使いましょう」のように「です」「ます」調に言い換えることで相手に伝わりやすくなるでしょう。

結論から話す

結論から話すことも大事なポイントです。英語などの外国語の多くは、はじめに結論が来る文法となっています。そのため、技能実習生と話す場合は、結論を最初に伝えるように意識するとよいでしょう。

結論から話すためには、PREP法が効果的です。PREP法は、「結論」(POINT)、「理由」(REASON)、「具体例」(EXAMPLE)、「結論」(POINT)の順に話す方法です。はじめに結論から述べることで、技能実習生に話の要点や全体像を伝えやすくなります。

ゆっくり話す

技能実習生とのコミュニケーションでは、ゆっくり話すことも重要です。技能実習生の多くは日本語に慣れていないため、日本人同士で話す場合よりもゆっくり・はっきりと話す必要があります。

たとえば、以下のように文章を主語や述語などの単位で意識的に区切りながらゆっくり話すとよいでしょう。

「次の研修は実習室Aで10時から始まります」

→「次の研修は/実習室Aで/10時から/始まります」

非言語コミュニケーションを意識する

技能実習生とコミュニケーションを取る場面では、非言語コミュニケーションを意識することも重要です。表情や身振り・手振り、図表などを活用し、言語だけに頼らないコミュニケーションの工夫を行っていきましょう。

たとえば、技能実習生に仕事を教えているときは、こまめに相手の表情を見ながら理解しているかどうかを確認することが大切です。また、イラストやチャート、映像などを用いて、視覚的・聴覚的情報も活用したコミュニケーションを図っていくとよいでしょう。

技能実習生とのコミュニケーションには音声翻訳ツールの導入もおすすめ

技能実習生とのコミュニケーションには、音声翻訳ツールの導入もおすすめできます。技能実習生と話している際に、「これで本当に理解してもらえたかな」と不安に感じる企業担当者も少なくないでしょう。そのまま放置した場合、あとで実習上のトラブルが生じる可能性もあります。

一方で音声翻訳ツールを利用することで、自身の母国語で伝えたいことをそのまま表現し、その言葉を自動で音声翻訳やテキスト表示ができるため、技能実習生との言葉の壁を解消して円滑なコミュニケーションを実現できます。

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画像引用元:Clovernet 多言語対訳支援サービス

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まとめ

技能実習生とのコミュニケーションでは、言葉の壁や文化の壁によって難しさを感じる企業担当者も多くいます。技能実習生とうまくコミュニケーションを取るためには、まずは相手の文化的背景を理解して接することが大切です。

また、なるべくシンプルでわかりやすい言葉を用いて、結論からゆっくり話すことも大事なポイントとなります。加えて、表情や動作などの非言語コミュニケーション面も意識していきましょう。

技能実習生とのコミュニケーション手段の一つとして、音声翻訳ツールの導入もおすすめです。音声翻訳ツールを利用することで、いつでもどこからでも円滑なコミュニケーションを実現し、言葉の壁の解消につながります。

ライター名:maniho

経歴:SIerおよびメーカーの情報システム部門でシステム開発や運用の実務経験を積み、現在はIT分野のWebライターとして独立。IT・DX・Webマーケティングなどのテーマを中心に多数の記事やコラムを執筆。保有資格:ITストラテジスト、プロジェクトマネージャ、応用情報技術者など。

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