「PC上のその作業、ソフトウェアロボットに任せてみませんか?」
RPAの戦略的活用で医療現場の働き方が変わる!(第1回)
2022年4月

執筆者:NEC AIプラットフォーム事業部

近年、時間外労働や長時間勤務が常態化している医師・看護師をはじめとした医療従事者の働き方に関して改善が叫ばれている。人材不足に加え新型コロナウイルス感染症の影響がこの状況に拍車をかける今、事務職員を含めた医療現場全体の働き方改革は急務といえる問題ではないだろうか。

本コラムでは、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)というPC上の操作を自動化する技術をもちいることで、医療現場の働き方を改善するヒントを3回にわたり紹介する。

成功事例で見る医療現場におけるRPA活用

RPAを積極的に採用することで、業務改善に成功した医療現場の例がすでに存在する。まずは、RPAをどのように活用し、どのような効果が得られたのかを、実際の適用事例を参考に紹介しよう。

【事例1】 岡山県倉敷中央病院における「転記業務の自動化」

医師や看護師の負担軽減のため、業務整理やタスク・シフトに取り組む医療機関も多いのではないだろうか。岡山県 倉敷中央病院様では、医師・看護師の負担軽減のため、医療行為に直接関わらない業務を職員にタスク・シフトする取り組みを進めてきた。例えば、連携が難しいシステム間の転記業務などである。しかし単純に業務を引き継ぐと、今度は受け皿となる職員の業務量が増大してしまう。この課題を解消する手段の1つとしてRPAを有効活用している。

倉敷中央病院様』の事例を見る↓↓

戦略的RPA活用で、院内業務の標準化と効率化を加速
医師・職員など「医療現場の働き方改革」を強力に推進

【事例2】 愛知県碧南市民病院における「看護師割り当て業務の自動化」

一方、医療行為に直接関わるリーダークラスの看護師の業務をRPAで自動化した例も存在する。愛知県 碧南市民病院様の事例では、診療科毎に看護師の割り当てを決める週間業務分担表の雛形作成をRPAで自動化している。作業期間の短縮だけでなく、割り当てルールが明確になり、医療業務と平行して短期間で調整するプレッシャーから解放された、という効果も得られた。現場の看護師の負担を直接軽減できたことで、医療サービスの質向上にもつながると期待されている。

碧南市民病院様』の事例を見る↓↓

医療従事者の煩雑な定型業務をRPAへタスクシフティング
作業期間の大幅短縮で、高付加価値業務への注力が可能に

【事例3】 一般財団法人日本予防医学協会における「健康診断結果レポート作成の自動化」

最後は一般財団法人日本予防医学協会様の事例だ。各種健康診断事業や健康管理支援事業などを展開する一般財団法人日本予防医学協会様では、繁閑の差が激しい業務が存在し、毎年繁忙期にはスタッフを一時的に追加して作業手順を一から教育するケースが相次いでいた。しかし健康診断の結果レポートの作成業務にRPAを適用することで、繁忙期のスタッフ追加やスタッフの休日出勤・時間外労働の削減を実現した。

一般財団法人日本予防医学協会様』の事例を見る↓↓

年間100万件以上のデータ登録・作成にRPAを活用
健康診断レポートとして早く正確に受診者へお届け

NEC Software Robot Solutionとは

ここまでRPAによる自動化を活用して、業務改善を行った事例を紹介してきた。本章では自動化を実現するRPAの概要と、NECのRPAの特長を紹介する。

RPAの概要

まず、RPAの概要について述べる。

日々業務を遂行する中で、毎日同じ作業の繰り返しにうんざりすることはないだろうか。例えば、勤怠システムに昨日の出社時刻と退社時刻を入力する作業だったり、交通費の申請で出発地と目的地、金額をシステムに入力する作業だったり。こういった考えなくてもできる定型的な作業は、可能であれば情報だけ渡して他の「誰か」にやってもらいたい、と思う方が大半ではないだろうか。

その「誰か」に代わって作業を行ってくれるのがRPAである。RPAとは、Robotic Process Automationの頭文字をとったもので、パソコン上のマウス操作やキーボードの入力操作などを代行してくれるソフトウェアのことを指す。このRPAを利用することで、我々は日々の定型的な繰り返し作業から解放され、人として本来頭を使うべき、付加価値の高い業務、例えば、企業価値を生み出す新たな製品やサービスの創造、人と人とのコミュニケーションなど、に時間を割くことができる。

これが、RPAを導入することで得られる大きな効果である。今、少子高齢化の流れで労働人口が減少する中、働き方改革は取り組むべき必須の課題であり、RPAもこの課題の解決に大きな一翼を担っている。

RPAの特徴

次に、NECのRPAである、 NEC Software Robot Solution(以下RoboSol:ロボソル)の特徴を紹介する。

NEC SoftwareRobot Solution

NEC SoftwareRobot Solution

関連資料

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昨今様々なRPAツールが乱立しているが、そのなかでも、RoboSolはプログラミング知識不要で簡単にロボットが作れることを特徴としたRPA製品であり、現場で使えるツールとして非常に定評がある。その特徴を3点ご紹介する。

まず1点目は、直感的にロボットが作れる、という点だ。いくら自動化できるからと言ってもツールを使いこなせないのでは意味がない。その点RoboSolは、親しみやすいUIや直感体な画像認識といった特徴を持っており、操作が容易である点が非常に高く評価されている。

NEC SoftwareRobot Solution

2点目は、ExcelやWebといったような、一般的によく利用されるアプリケーションに特化した自動化部品を多数取り揃えている点だ。こちらもマクロやHTMLといったような特別なIT知識なくロボットを構築する手助けとなる機能である。

NEC SoftwareRobot Solution

3点目は、リモート実行に最適な、スケジュール実行や画面ロック解除といった機能が充実している点である。昨今のコロナ禍における働き方の変化に柔軟に対応した機能を有しており、今まさに使える機能がある、という点が特徴となっている。

NEC SoftwareRobot Solution

以上、RoboSolの特徴を3点お伝えしてきた。ここまでの説明で、RoboSolに少しでも興味が出てきた方は、ぜひその操作性を体感いただける、無償のハンズオンセミナーへの参加をご検討いただきたい。

次回は、実際の医療現場において、どういったシーンでこのRPAが活用できるのか、にフォーカスして、その利用ソーンをご紹介する。お楽しみに。

<参考>

動画:働き方改革とRPAへのタスクシフティング

医師や看護師をはじめ、あらゆる医療従事者で過重労働、高い離職率と人手不足が問題になっています。2024年度以降の医師の時間外労働の上限規制もあり、業務効率化と働き方改革は喫緊の経営課題です。
医療従事者からRPAへのタスクシフティングによる業務改革についてご紹介します。

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