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ラムネ瓶の「ガラス玉」はビー玉ではなかった?!

夏祭りでよく見かける瓶入りのラムネ。
あの瓶の独特な形、爽やかなラムネの香りに、懐かしさを感じる人も多いのではないでしょうか。

もともとは英語の「レモネード」という言葉が元で、発祥の地イギリスから、19世紀後半ごろ日本に持ち込まれたラムネ。あの独特の瓶も、一緒に持ち込まれたそうです。飲み口の少し下あたりにガラス玉が入っていて、炭酸飲料を密閉する仕組みになっています。そのため今でも、ラムネとは「玉入りラムネ瓶に詰められた炭酸ガス入り飲料」と定義されています。その後、フタが王冠になったものや、缶入りやペットボトル入りの炭酸飲料が登場しますが、ガラス玉が入った瓶に入った炭酸飲料だけが、ラムネといえるのだそうです。

ところで、ラムネの瓶に入っているガラス玉は、「ビー玉」ではなく「エー玉」だということをご存じでしょうか?

玉入りラムネ瓶が製造され始めたころ、瓶のフタとして使用できるほど歪みのない玉を、規格に合格した玉ということで「A玉」、フタとしては使用できない規格外の玉を「B玉」と呼んでいました。たくさん余ったB玉は、当時ラムネを販売していた駄菓子屋などで子供たちに配られていたそうです。それが遊び道具としての「ビー玉」となったといわれています。つまり、ラムネ瓶に使われている玉は「A玉」というものなのです。

ちなみに、ラムネ瓶は当初、洗浄して何度も使用されるリターナブル瓶だったそうです。使用状況がよければ、20回以上もリユースされるものだったそうですが、ラムネ瓶の中の「A玉」欲しさに瓶が割られることも少なくなかったそうです。いつの時代も、瓶の中になぜか入っているガラス玉は、子供たちの心を掴んで離さなかったのですね。

今では瓶の口がプラスチック製になったものも出回り、少しずつ形は変わっていますが、ラムネは依然として日本の夏の風物詩です。カレー味やわさび味といった変わり種も多数登場しています。今年の夏、久しぶりにラムネを味わってみてはいかがでしょうか?