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最適な選択肢の数は「7±2」?ジャムの法則

スーパーのジャム売り場で、ある実験が行われました。ある週はジャムの試食を6種類、また別の週には24種類ものジャムを用意し、その売り上げを比較するというものです。ストロベリージャム、ブルーベリージャム、オーガニックのジャムや高級ジャム…様々な選択肢を目にしたとき、購入者はどんな選択をするのでしょう。

結果は、意外なものとなりました。24種類の試食があった週には購入者は3%だったのに対し、6種類のみの試食だった週は30%の人が購入したのです。その差は、実に10倍!
どうしてこのような結果になったのでしょうか。

スーパー側からすれば、お客様のニーズに応えるために選択肢は多い方がいいに決まっていると考えがちですが、あまりに多い選択肢を目の当たりにすると、人は混乱してしまうようです。

この実験を行ったコロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授によると、選択肢が多いと得した気分にはなれるけれど、選択することが難しくなり、結果的に満足度は低くなってしまうといいます。そして教授は、人がストレスなく自信をもって選択できる選択肢の数は、7±2、つまり5~9だと結論付けました。

かといって、選択肢を減らせば売り上げが上がる!とどんなビジネスにでも当てはめてしまうのはちょっと危険かもしれませんね。

例えば、ドリンクを自動販売機で買おうとしたときに、選択肢が7つくらいだと少し物足りなく感じるでしょう。洋服好きな人が洋服を選びに行った場合は、選択肢が多ければ多いほど、試着もできて楽しいショッピングとなりそうです。

ジャムの法則を他のビジネスにも当てはめて考える場合、選択肢の数と集客数や購入者の数を実験し、商品やお店の特性に合わせて選択肢を決めることが大事です。顧客へのサービスプランを20以上も用意したとしたら、プラン内容の差がわかりづらくなりますが、松竹梅の3コースなら話がまとまりやすいといったことは、ビジネス上にもよく取られる手法です。

ジャムの法則から確かにいえることは、むやみやたらと選択肢を増やせばいいというわけではないということでしょう。ビジネスに適した選択肢の数を見つけることが、ビジネス成功の一歩かもしれません。