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先進技術を活用した自動運転実証実験を実施
~自動運転技術早期社会実装とその先の旅客のさらなる安全な輸送を目指し~

プレスリリース2023年

2023年6月27日

概要

西武バス株式会社(所在地:埼玉県所沢市、代表取締役社長:塚田正敏、以下:西武バス)と先進モビリティ株式会社(所在地:茨城県つくば市、代表取締役:青木啓二、以下:先進モビリティ)、日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社(所在地:東京都品川区、代表取締役社長:塩谷健、以下:日本ペイント)、日本電気株式会社(所在地:東京都港区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO:森田隆之、以下:NEC)、NECネクサソリューションズ株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:木下孝彦、以下:NECネクサソリューションズ)は、2023年7月より、中型バス車両による自動運転実証実験を行います。

この実験では、2021年2月~3月に実施した実験と同様、西武バス路線である西武池袋線の飯能駅南口と美杉台ニュータウン(飯能営業所管内)間で、自動運転レベル2の実証実験を行うものであります。


今回の実験では、自動運転が正常に作動する環境条件の特定を目的とし、データを調査します。今回の実験結果は今後西武バスエリア内において自動運転技術の実装を検討する際の基準として活用する予定です。また、自動運転車両の自車位置推定を補強するソリューションとして日本ペイントが開発した「ターゲットラインペイント」を活用し、より安定した自動運転走行を目指していきます。


さらに、輸送の安全性を確保するため、NECが提供する映像の送信画質を最適化する技術により、高画質の映像をリアルタイムで遠隔監視室に配信するとともに、車内外の状況を映像分析AIにより分析することで、将来的な車内事故の未然防止や、バス走行路線の損傷点検等の実現に向けた検証を行います。


自動運転席イメージ

ターゲットラインペイントイメージ

舗装損傷AI解析イメージ

遠隔監視画面イメージ

自動運転実証実験の概要

  • 実施路線:飯20 飯能駅南口~美杉台ニュータウン 片道2.5km
  • 実施日:2023年7月12日(水)~21日(金) (土日祝日を除く)
    実施日において路線バス営業時間内に走行いたします。
    • 実験準備の為、実験車両が実施日以外にも走行している場合があります。
    • 天候や道路状況、車両トラブル等により変更となる場合があります。
    • 今回の実験では技術的な検証を目的としているため、お客さまはご乗車いただけません。あらかじめご了承ください。
  • 実験車両:先進モビリティ株式会社所有 エルガミオ 1台

今回の実証実験のポイント

  • 通常のバスも運行している中で、自動運転バスも走行します。
  • 「自動運転レベル2(※)」の実験となり、アクセル、ブレーキ、ハンドルを自動操作します。
  • 不測の事態に備え、運転席には乗務員が着席します。

    • JASO TP-18004 および国土交通省の報道資料(2021年12月11日発表)「自動運転車両の呼称」より作成
レベル 技術名称 自動運転レベルの概要 運転操作※
の主体
対応する
車両の名称
レベル0 運転自動化
なし
運転者が全ての運転タスクを実施。 運転者
レベル1 運転支援 アクセル・ブレーキ操作またはハンドル操作のどちらかが、部分的に自動化された状態。 運転者 運転支援車
レベル2 部分運転自動化 アクセル・ブレーキ操作およびハンドル操作の両方が、部分的に自動化された状態。 運転者
                 自動運転システムが(作動時は)全ての動的運転タスクを実施
レベル3 条件付運転自動化 特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態。ただし、自動運行装置の作動中、自動運行装置が正常に作動しないおそれがある場合においては、運転操作を促す警報が発せられるので、適切に応答しなければならない。 自動運行装置(自動運行装置の作動が困難な場合は運転者) 条件付自動運転車(限定領域)
レベル4 高度運転自動化 特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態。 自動運行装置 自動運転車(限定領域)
レベル5 完全運転自動化 自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態。 自動運行装置 完全自動運転車
  • 車両の操縦のために必要な、認知、予測、判断及び操作の行為を行うこと

関係者の概要

西武バス株式会社

西武バスは、「安全は全ての業務に優先する」の安全方針のもと、西武鉄道沿線を中心に一般乗合バスは東京都西部、埼玉県南部を、高速乗合バスは北信越、近畿方面を事業エリアとした、地域社会を支えるバス事業者です。昨年度(2022年度)は、設立90周年を迎え、西武グループのスローガンである「でかける人を、ほほえむ人へ。」を胸に、「安全・安心そして快適なバス輸送の提供」という使命を果たし、お客さまの生活に必要な新しいサービスの創出とお客さま満足度の向上に「チャレンジ」してまいります。


new window西武バスウェブサイト

先進モビリティ株式会社

先進モビリティ株式会社は、東京大学生産技術研究所の次世代モビリティ連携研究センターの技術を基礎に、バス、トラックなどの大型車両の自動運転技術の事業化による社会貢献を目指すベンチャー企業です。当社が目指す自動運転システムは、様々な道路環境に適応し、安全に自動運行を可能とするシステムです。車両制御、環境認識領域における最新の技術を導入して、目標とする自動運転システムの実現、社会普及を通じて、ドライバー不足や高齢化による公共交通や、物流の維持に関する社会問題の解決に貢献していきます。

日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社

日本ペイント・インダストリアルコーティングスは建設機械、外装建材、家電製品をはじめ、鉄道車両など多岐に渡る工業分野に塗料を展開しています。これまで塗料分野で培った技術を活かし、自動運転用塗料「ターゲットラインペイント」を開発しました。ターゲットラインペイントはLiDAR(自動運転用のセンサー)が認識できる特殊塗料で、走行経路に塗装するだけで自動運転用のインフラ整備が可能となります。2022年より全国各地の実証実験で導入されており、今後も安心・安全な自動運転の普及に貢献することを目指しています。

日本電気株式会社

自動運転の実現には、遠隔監視の環境および緊急時に迅速な対応を行える仕組みが不可欠です。NECは、独自の技術により「途切れない映像配信」、「危険シーンの自動検知」の機能を実現し、高精度な遠隔監視業務の環境を提供します。また、今回の実験では「道路劣化AI診断サービス くるみえ for Cities」により、従来運転手による目視で実施しているバス走行路線上の道路舗装の点検をAIにより代替することを想定した検証を行います。
NECは、これらの技術を活用し、安全・安心な公共交通における自動運転社会の実現に貢献します。


new window車外・車室内状況見守りソリューション

new window道路劣化AI診断サービス くるみえ for Cities

NECネクサソリューションズ株式会社

NECネクサソリューションズは40年近くに亘りバス事業者様向けにバストータルシステムの開発、導入を行ってまいりました。導入事業者様につきましても、公営の事業者様、民営の事業者様また都市部の事業者様、地方の事業者様と様々な運行形態の事業者様に導入いただいております。昨今のDX(デジタルトランスフォーメーション)ではダイヤ自動組み、画像解析等を活用した安全管理等の実験に取り組んでおります。


NECネクサソリューションズのバス業向けソリューション

以上

  • 記載の商品名、会社名は各社の商標及び登録商標です。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NECネクサソリューションズ株式会社
流通・サービスソリューション事業部 第二営業部 バス担当
E-mail: smp_retail@nexs.nec.com.jp