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総務人事向け
明日から始める働き方改革 ~長時間労働を削減する6つの打ち手~(第5回)

無駄な仕事はしない 業務改善の取り組み

2017年12月

6つの打ち手

本コラムは、「生産性の向上(同じ成果をより短時間で出すこと)により、長時間労働を削減する」ことをねらいにしています。その長時間労働を削減する6つの打ち手として、第5回は、「5.業務改善」を取り上げます。

「同じ成果をより短時間で出すこと」を考えるうえで、業務改善(本コラム)と業務能力向上(第6回コラム)は、欠かせない打ち手だと思います。継続的に生産性を上げようと考えた場合、「やり方を変える=業務改善」か、「個々の腕前を上げる=業務能力向上」が必要だからです。

業務改善は、その業務を行う全員が理解・納得したうえで行うのが望ましいです。そこで、理解・納得を高めるために、業務改善で明確にしたいのは5W1Hです。

どこを改善するか考える

削減目標を立てる

Whyを考えるうえで、まずは「どれくらいの削減を見込むのか=削減目標」を考えます。削減目標を明確にすることで、どこを改善すべきかのヒントが見えてくるからです。業務改善で削減したい時間(年、月)の目標を立てます。

業務量を把握する

削減目標と共に、「現状の業務量はどうなのか=どの業務に、どれくらいの時間を費やしているのか」を把握します。普段、時間を多く費やしている業務を効率化できたほうが、削減できる時間が多くなるからです。 具体的に行うことは、(1)業務一覧を作成する、(2)費やしている時間を記入する、(3)どの業務を改善するかを検討する、です。

(1)業務一覧を作成する

業務量を把握するために行います。業務一覧は細分化して作成したほうが良いですが、煩雑になりすぎないように、大中小項目くらいにすると良いでしょう。

(2)費やしている時間を記入する

費やしている時間は、「年間で費やしている時間=ある業務1回あたりの平均時間×年間に行う回数」で算出できます。業務一覧に、休憩以外に費やしている項目(会議、電話、メール、移動時間、その他庶務など)も追加して記入します。部署全員に記入してもらうことで、その部署で費やしている時間が分かります。

(3)どの業務を改善するかを検討する

費やしている時間が分かったら、5W1HのWhatにあたる、どの業務を改善するかを検討します。費やしている時間が多い、頻度が多い業務を改善したほうが、効率化が図れます。

改善策を検討、実行する

業務の流れを可視化する

改善策を考えるうえで、業務の流れを可視化します。いわゆるフローチャートの作成です。
作成にあたり、チャート図の記号を考えて作る必要はありません。チャート図を作ることが目的ではなく、改善策を考えるための材料だからです。また、業務すべてのチャート図を作るのではなく、改善箇所だけのチャート図で構いません。チャート図を作るのに時間が掛かってしまって残業に・・・なんてことになってしまいますと、本末転倒です。

改善策を検討、実行する

さあ、いよいよ改善策です。具体的に行うことは、(1)改善策を考える、(2)見込み効果を推定する、(3)実行計画を立案する、(4)定着への働きかけを考える、です。

(1)改善策を考える

5W1HのHowにあたります。改善策を考えるうえで役立つ視点にECRSがあります。

ECRSで大事なのは、“Eliminate:排除”をまず検討することです。しかし、実際にその業務を行っている人は、排除は考えづらいようです。お客さまや関連部署などに迷惑が掛かるのではないかと懸念するからです。ですから、管理職が率先して働きかけることが必要です。「その作業は無くせないか」、「その資料(帳票)は無くせないか」、「その頻度を少なくできないか」など働きかけをします。

ECRSの他に、作業の前後周辺に焦点をあて、効率化を考えることも良いでしょう。「承認や確認をしてもらうため、止まってしまうところ」、「作業をする準備の段階」、「作業をした後の段階」などです。

また、「過剰なサービスになっていないか」を考えることも大事な視点です。各企業は、顧客満足や競合対応などで、提供しているサービスのレベルが相当高いものになっています。それが、業務量を減らせない要因になっていることもあります。「そこまで必要か」、「違うかたちのサービスに変更し、効率化できないか」を考えることも良いでしょう。

業務改善策を考える際は、できる限り多くの人に参加してもらい、皆で考えてもらうことが望ましいです。皆で(自分たちで)考えるということが、改善の動機づけや定着に影響するからです。また、話し合いながら、集中して考えることができる場を提供することも重要です。

(2)見込み効果を推定する

改善策が明確になったら、その業務改善によって、見込まれる効果を時間で推定します。推定するメリットは、削減目標が達成できそうかどうか分かることです。また、推定できるだけの時間を削減しようという動機づけが働くことです。

(3)実行計画を立案する

5W1HのWhen、Who、Whereにあたります。実行するための手順を考え、どの範囲(人数、エリア、担当)で行うのか、いつから行うのか、だれが推進者となって行うのか等を検討します。

(4)定着への働きかけを考える

最後に、定着への働きかけを考えます。改善策の実行段階で起きている問題への解決、定着状況のフォローや新たな問題への解決など、話し合う場を設けることが良いでしょう。

次回は、6つの打ち手「6.個々の業務能力を高めて生産性を高める」です。業務能力を高める仕組みづくりなど紹介していきます。


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