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総務人事向け
在宅勤務の生産性を上げる ~生産性向上の4つの視点~(第3回)

P:環境作り・O:場面対応

2020年9月

生産性向上の4つの視点

本コラムは、「在宅勤務で生産性を上げる視点」として、4つの視点に分けてさまざまな課題解決(工夫)を紹介します。第1回は「M:マインド(意識)」、第2回は「T:時間の使い方」を紹介しました。

最終回である第3回は、「P:環境作り・O:場面対応」を取り上げます。

コラムの内容は、すでに行っていることも出てくると思いますが、生産性向上のヒントになればと思います。

環境作りで行っていることは?

在宅勤務で生産性を上げる視点の3つめは“P:環境作り”です。

以下の3点について、組織や管理者が行っていることや各個人が行っている工夫などを記載します。

在宅勤務できるハード面の環境を整える

組織側(経営層・管理者)の例

社員が在宅勤務を円滑に行うことができるように、組織としてハード面の支援を行っている企業も増えているようです。現在は在宅勤務に関連する助成金などがあり、条件が合えば、企業は費用を抑えることもできます。

  • 社員が在宅勤務にかかる費用面を、組織が負担する(一時金、手当金等)
  • 資料がいつでも見られるように、ペーパーレス化を進める

各個人の工夫例

「パソコンを立ち上げ仕事をしても、プライベート空間ゆえに意識が他にいってしまう」人もいるようです。自分の家の中で、仕事をしやすい環境をどれだけ整えることができるかが、“集中とストレス軽減のカギ”となるようです。

  • モニター画面を購入する
  • 仕事スペースを壁で仕切り、意識が他にいかないようにする(前面を壁にするだけでも効果あり)

良い緊張感を維持できるようにする

組織側(経営層・管理者)の例

経営層・管理者は、社員が仕事に集中できるように、「良い緊張感をどう作り、維持するか」を検討することも重要です。ただし、社員が“過度なストレス”にならないように、自分の組織に合う方法を模索することが必要です。

  • 朝、決めた時間に1日の予定を全員で共有し、仕事終わりに結果を共有する
  • 皆で仕事をしているという意識を持つために、WEB会議を終日繋いでおく

各個人の工夫例

出社勤務しているときは、スーツを着る、通勤電車に乗る等、自然と仕事モードに入っていた人も多いのではないでしょうか。在宅勤務では、仕事とプライベートのオンオフは自分で作らなければなりません。自分なりの、「仕事モードの”スイッチ”と”維持”」を考えることも大切なようです。

  • 報告や相談タイムを定期的に設け、自分なりにルール化する
  • 始業前、外に出る(散歩、ジョギング等)ことで仕事モードへ切り替える

組織として「職務の明確化」を検討する

間接部門(人事、総務、経理など)やサポート業務をしている人から、以下のようなことを聞きます。

  • 業務目標や評価基準が曖昧で、自分で業務の優先順位が立てづらい
  • 細々した業務を色々行っており、どう成果を報告すればよいか難しい
  • 普段なら気軽に依頼する、ちょっとした業務を在宅勤務時も依頼して良いかどうかと悩む

在宅勤務を今後も進めていくことを考えますと、組織としては、”職務の明確化(役割分担、線引き)=ジョブ・ディスクリプション”がより必要になってきます。職務が明確になることで、組織としては評価がしやすくなる、各個人としては自分の存在意義がより具体的になる、といったメリットがあります。

場面対応で行っていることは?

在宅勤務で生産性を上げる視点の4つめは“O:場面対応”です。

以下の3点について、組織や管理者が行っていることや各個人が行っている工夫などを記載します。

社内コミュニケーションを意識的に取る

組織側(経営層・管理者)の例

在宅勤務導入後、コミュニケーションを意識的に取っている管理者は多いようです。しかし、コミュニケーションの目的を間違ってはいけません。目的は、“監視”ではなく、“社員が仕事をしやすいようにすること”です。

  • チャット、メール、電話等の使い分け(ルール)を検討し、メンバーに共有する
  • 他部署の状況をメルマガのように、定期的に共有する

各個人の工夫例

在宅勤務では、同じ場所に社員がいないことから、業務上必要な場合のみのコミュニケーションに偏ってしまう傾向があります。各自がコミュニケーションを意識的に取ることが大切になってきます。

  • ”お礼(感謝)”をこまめに伝える
  • 横(同僚)のコミュニケーションが少なくなりがちなので、スキマ時間にチャット等でコミュニケーションを取る

社外の人がコミュニケーションを取りやすいようにする

組織側(経営層・管理者)の例

在宅勤務時も社外の人とのコミュニケーションが取れるようにすることが必要です。

  • 自社が在宅勤務を導入している旨、社外へ向けアナウンスする
  • 社外の人とWEBで打ち合わせができるように、仕組みを整えておく

各個人の工夫例

社外の人から「コミュニケーションを取りづらい」と思われないようにすることが重要です。

  • 連絡を取りやすいように、会社の携帯電話番号をメールの署名欄などで知らせておく
  • WEB打ち合わせは事前事後の働きかけが重要。事前に資料を共有し、話し合いたい点を伝えておく。事後に議事録を共有する

会議の生産性を上げる

組織側(経営層・管理者)の例

WEB会議は管理者(進行者)の進め方によって、生産性や納得感が大きく変わります。会議前、会議中の工夫が大切になります。コミュニケーション不足を補おうとして、会議を増やしすぎない注意も必要です。

  • WEB会議でのルールを決める(マイクミュート、反応サイン、名乗って発言等)
  • 会議の運営をする際、発言機会をこまめに取る

各個人の工夫例

管理者(進行者)の会議進行を支援する働きかけや、待ち時間を無くすといった働きかけが必要です。

  • WEB会議では資料を事前に共有する(意見が欲しい・合意を得たい場合ものほど、事前共有)
  • 資料共有などスムーズにできるようにデータを開いておく

場面対応ではコミュニケーションに関する内容がいくつか挙がっています。

コミュニケーションは質(話す内容)に意識がいきがちですが、量(頻度)が重要です。コミュニケーションの量で繋がっていることが、仕事の潤滑油となります。

量質転化という考え方(法則)があります。量的な変化が質的な変化をもたらし、また質的な変化が量的な変化をもたらす、という法則です。WEB上のコミュニケーションも量をこなすことが、質に変化をもたらします。

いかにコミュニケーションの量を増やすかがカギとなりそうです。

本コラムでは3回に分けて、「在宅勤務で生産性を上げる視点」を紹介しました。

在宅勤務で生産性を上げるために、自社で何を取り組んでいくか、新たな働き方への模索が続いていることと思います。在宅勤務を含めた新しい働き方は、ワークライフバランスを高め、社員の創造性や主体性を高めるものに繋がることでしょう。

在宅勤務 私の場合

私も在宅勤務をしています。私が“P:環境作り”や“O:場面対応”で行っていることをいくつか挙げますと・・・

●P:環境作り

  • どこでも仕事ができるように、データはクラウド上で管理
  • 仕事グッズの充実化(モニター、机上照明、ホワイトボード、付箋、書きやすいノート等)
  • 仕事モードに入るルーティン実行(身なり、掃除、机上照明、コーヒー、昨日の時間の使い方振り返り等)

●O:場面対応

  • 受け取り方は人によって違うことを念頭に、指示は目標と5W1Hで伝える
  • メール署名欄に、携帯電話番号を表記
  • 会議は、運営しながら議題にメモ入力していき、そのまま議事録へ

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