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総務人事向け
弁護士が回答する! 総務人事が知っておくべき制度(第1回)

PCの起動時間を労働時間としないのはなぜですか?

2018年6月

Q. PCの起動時間を労働時間としないのはなぜですか?

当社では、働き方改革のトレンドに対応するため、勤怠管理システムで本人が入力する始業・終業時刻のほか、「PC起動時間」が表示される仕組みを導入しました。

そうしたところ、従業員Aから「なぜPC起動時間に基づいて残業代が支払われないのか」という問い合わせが総務人事に寄せられました。この問い合わせにどう説明したらよいのでしょうか?

A. PC起動時間は「在社時間」の記録であり労働時間とは別概念

2017年1月20日に厚労省が策定した「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」は、始業・終業時刻の確認について自己申告制をとる場合、入退場記録やPC起動時間の記録をチェックして、申告時間との間に「著しい乖離」が生じていたら実態調査を実施せよと述べています。

これに応じ、企業では、勤怠管理システムに「PC起動時間」を組み込む事例が増えてきています。その中でご質問にあるような問い合わせを受けるケースも見られるところです。

ここでポイントとなるのは、ガイドラインがPC起動時間を「事業場内にいた時間がわかるデータ」と位置付けている点です。しかし、事業場内にいた、つまり在社していても、実際に会社指示に基づいて仕事をしているとは限りません。在社時間と労働時間とは異なる概念なのです。裁判例でも、そのように述べて残業代請求を棄却した事例が存在します(東京高判平25.11.21 労働判例1086号52頁)。

とはいえ、PC起動時間=在社時間が自己申告とあまりに「乖離」していると、申告が実態に反している懸念があるため、実態調査(ヒアリング等)が求められているのです。

弁護士が回答する!総務人事が知っておくべき制度

筆者プロフィール

橘 大樹(たちばな ひろき)

橘 大樹(たちばな ひろき)

石嵜・山中総合法律事務所 弁護士
専門分野 労働法(経営側)

慶應義塾大学法学部法律学科、一橋大学法科大学院卒業。司法試験合格後、司法修習を経て弁護士登録、石嵜・山中総合法律事務所に入所。労働法を専門分野とし、訴訟、労働審判、団体交渉などの紛争対応、顧問企業からの法律相談のほか、執筆やセミナーに活躍中。

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