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総務人事向け
弁護士が回答する! 総務人事が知っておくべき制度(第4回)

協調性に問題のある社員にどう対応すればよいでしょうか?

2018年9月

Q. 協調性に問題のある社員にどう対応すればよいでしょうか?

当社に中途採用された社員で、同僚に対して日常的に攻撃的な言動を行い、業務に支障が出るほど迷惑を与える者がいます。能力自体は非常に優秀で、仕事それ自体に問題は見られないため、この場合何もできないのでしょうか。

A. 協調性の欠如は解雇理由となりえます

いわゆる問題社員の相談案件で「仕事はよくできるが周囲との協調性に欠ける」というタイプがよく見られます。当然のことですが、いかに個人として高いパフォーマンスを発揮しようとも、組織としての規律、秩序を乱す言動を行うことは許されません。

労働法上も、労働契約は企業という組織体の中で業務を遂行するものであり、組織としての規律、秩序の遵守を内容とすると解するのが通説です(菅野和夫『労働法・第十一版』150頁など)。これを労働契約の組織的・集団的性格と呼びますが、協調性を欠く言動によって職場内の秩序を乱す社員が指導にも従わず改善しない場合、法的に正当な解雇理由となります。裁判例でも、日常的に攻撃的な態度をとってトラブルを生じさせていた社員の解雇事案につき、複数回にわたる面談、注意、譴責処分を経ても改善がなかったとして解雇有効と認めたものがあります(東京地判26.12.9労経速2236号20頁)。

実務的にはいきなり解雇に踏み切るのではなく、まずは改善を目的とした「指導」を行います。問題となる言動をエピソード的に挙げ、この種の言動をやめるよう改善を促します。解雇はあくまで最後の手段であり、始めから解雇を目的とすべきではありません。

もう一点注意が必要なのは人事評価です。しばしば仕事のパフォーマンスは優秀だからと良評価をつけてしまう事案に接しますが、「規律」「秩序」の観点も加味した負の評価を適正に行うべきです。

弁護士が回答する!総務人事が知っておくべき制度

筆者プロフィール

橘 大樹(たちばな ひろき)

橘 大樹(たちばな ひろき)

石嵜・山中総合法律事務所 弁護士
専門分野 労働法(経営側)

慶應義塾大学法学部法律学科、一橋大学法科大学院卒業。司法試験合格後、司法修習を経て弁護士登録、石嵜・山中総合法律事務所に入所。労働法を専門分野とし、訴訟、労働審判、団体交渉などの紛争対応、顧問企業からの法律相談のほか、執筆やセミナーに活躍中。

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