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総務人事向け
弁護士が回答する! 総務人事が知っておくべき制度(第13回)

労働条件通知書をメール送信で済ませてもよいですか?

2019年6月

Q. 労働条件通知書をメール送信で済ませてもよいですか?

当社では、多数の契約社員、パート、アルバイトを雇用しており、入社時に労働条件通知書をその都度「書面」で発行する事務作業だけでも馬鹿になりません。これを「メール」で済ませることができれば省力化を図れますが、法律上そのような運用は可能ですか?

A. 2019年4月1日から労働条件通知書のデジタル化が解禁されました

会社は、労働者に対し、入社に際して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければなりません(労働基準法15条)。この労働条件明示は、長らく「書面の交付」によることが義務付けられてきました(同法施行規則5条4項)。

近時、人事労務の実務もクラウド化の傾向が見られ、雇用契約書の締結をクラウド上で行う例が増えてきています。労働法上も雇用契約書を「書面」で交わすことは必須とされておらず、このような実務は法的にも可能です。

ところが、労働基準法15条の労働条件明示だけは「書面の交付」が義務付けられていたため、せっかく雇用契約書をクラウド化しても、それとは別に労働条件通知書を紙で発行しなければならず、クラウド化のメリットに乏しい状況でした。

しかし、2018年の施行規則改正により、(1)電子メール等であること、(2)書面出力が可能であること、(3)労働者が希望していることの3点を要件として、労働条件通知書のデジタル化が実現に至りました。2019年4月1日から施行済みであり、メール送信で済ませることは既に法律上も可能です。

たとえば、厚労省のモデル労働条件通知書に必要事項を記入したものをPDFなどでメールに添付して送信すれば、要件(1)(2)を満たします。その際、PDFをプリントアウト不可の設定にしてしまわないよう注意してください。要件(2)が欠けてしまいます。

また、労働者本人の「希望」が必要となるため(要件(3))、人事管理システム上や入社時の提出書類や面談などを通じて本人意思を確認します。この本人希望は、会社側から電子メールの方法を提示して、本人が選択した場合も含まれるため、メール送信を推奨することは差し支えありません。

弁護士が回答する!総務人事が知っておくべき制度

筆者プロフィール

橘 大樹(たちばな ひろき)

橘 大樹(たちばな ひろき)

石嵜・山中総合法律事務所 弁護士
専門分野 労働法(経営側)

慶應義塾大学法学部法律学科、一橋大学法科大学院卒業。司法試験合格後、司法修習を経て弁護士登録、石嵜・山中総合法律事務所に入所。労働法を専門分野とし、訴訟、労働審判、団体交渉などの紛争対応、顧問企業からの法律相談のほか、執筆やセミナーに活躍中。

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