クイズ「情シス部門が知っておきたいテーマ」
なぜ迷惑メールは増え続けるのか?
2016年7月
世界全体では全メールの約75%にも及ぶと言われている迷惑メール。増え続ける大きな理由の一つが、自分のメールアドレスを教えていないのに、迷惑メール送信業者に知られてしまうことです。今回はその理由と対処方法を解説します。
クエスチョン
迷惑メール送信業者に自分のメールアドレスが知られてしまう原因として考えられるものをすべて選んでください。
(1) 自分のブログやSNSにメールアドレスを掲載している
(2) 運営元をよく確認せず、懸賞やアンケートなどのサイトに応募している
(3) わかりやすくシンプルなメールアドレスにしている
アンサー
(1)、(2)、(3)
解説
迷惑メール送信業者によるメールアドレスの収集
毎日大量に届く迷惑メール。通常のメールと仕分けする手間や時間を強いられるだけでなく、架空請求に惑わされたり、本文に記載されたURLをうっかり開いて悪意あるサイトに誘導されたりするなど、被害に遭う恐れもあります。
迷惑メール送信業者はあらゆる手段を用いて、メールアドレスを収集します。(1)のようにインターネット上に掲載されたメールアドレスは、迷惑メール送信業者にとって格好のターゲット。自分のメールアドレスを不用意に公開してはいけないことは言うまでもありません。連絡用にどうしても公開する必要があるなら、公開専用に別途取得したメールアドレスを用いましょう。
(2)は懸賞やアンケート、出会い系などのサイトを運営している業者のなかには残念ながら、メールアドレスを収集して迷惑メール送信業者に販売する目的の業者も混じっています。そのような業者が運営するサイトに自分のメールアドレスを用いて応募・登録すると、その情報が迷惑メール送信業者に渡ってしまいます。そのようなサイトを利用する際は、事前に運営元をしっかりと確認するようにしましょう。
シンプルなメールアドレス宛に手当たり次第メール送信
迷惑メール送信業者は(1)や(2)のような方法でメールアドレスを収集するだけでなく、ユーザー名(「@」の前の部分)をランダムに生成し、スマートフォンのキャリアやプロバイダーや企業のドメインと組み合わせてメールアドレスを組み立てて、手当たり次第に送るということも行います。
その際、自分のメールアドレスが(3)のようにシンプルでわかりやすいと、ランダムに生成されたユーザー名と合致し、送信の対象となってしまいます。そのため、自分のメールアドレスはあまりシンプルでわかりやすいものは避けた方が賢明です。
迷惑メールを自動仕分け・削除で対策
もっとも、これらの対策を行っても、情報漏えいなどが原因で、送られてくる迷惑メールをゼロにできないのが現状です。対策としてはまず自分のパソコン上にて、メールソフトのフィルタリング機能やウイルス対策ソフトなどで自動的に仕分け・削除しましょう。
またサーバー側での対策を施すとさらに効果的です。スマートフォンのキャリアやプロバイダー、勤務先などのメールサーバーの設定で、迷惑メール対策の機能やサービスが用意されていれば積極的に利用しましょう。それでもなお届いてしまった迷惑メールは、決して開かずにそのまま削除することをお勧めします。
Tips
迷惑メールは「迷惑メール」フォルダーにフィルタリングしよう!
- Windows Liveメールの場合
受信トレイのメール一覧で迷惑メールを右クリックし、[迷惑メール]→[差出人を[受信拒否リスト]に追加]、もしくは[迷惑メール]→[差出人のドメインを[受信拒否リスト]に追加]をクリック
他にも、迷惑メールの件名を「メッセージルール」機能で指定することで、メールサーバーからダウンロードしないように設定する対策も有効です。