クイズ「情シス部門が知っておきたいテーマ」
スマホがウイルスに感染? その兆候とは
2018年7月
クエスチョン
スマホがウイルス感染してしまったかも…。実際に感染しているかどうかを見分けるために、その兆候として見られるケースは?
- データ使用料が異様に多い
- クレジットカードの請求に買っていない商品がある
- 身に覚えのない相手からメールが届いた
- カメラが勝手に起動される
アンサー
1, 2, 4
解説
スマートフォンで様々なWebサイトにアクセスしたり、アプリをインストールして使っていると、ウイルス感染の危険性が常につきまといます。IPAが発表した「情報セキュリティ10大脅威 2018」では、個人の脅威の4位に「スマートフォンやスマートフォンアプリを狙った攻撃」が入るなど、脅威は増しています。
最近のウイルスは巧妙化が進み、感染しても気づきにくくなっています。感染の兆候の典型例が選択肢1と2と4です。ウイルスにはスマートフォン上の個人情報などを裏でこっそり外部に送るものがあり、その場合は通信量が増えます。そのため1のように、データ使用料が異様に多くなります。2は、クレジットカード番号を盗むウイルスに感染すると、不正に利用されてしまい、その被害内容がカードの請求に表れます。4は、スマートフォンを乗っ取るウイルスに感染し、遠隔操作によってカメラを勝手に起動され、盗撮などの被害にあってしまいます。カメラを使うアプリをインストールし、起動を許可した覚えがないのに、知らぬ間にカメラが起動していたらウイルス感染の可能性が高いと言えます。
一方、3のように、身に覚えのない個人や企業からメールが届いただけでは、ウイルスに感染しているとはいえません。そのメールに添付されているウイルスのファイルを開いたり、メール本文のURLに記載されているウイルスが仕込まれたWebサイトにアクセスしない限りは感染しません。そのため、身に覚えのない相手からメールが届いたら、あわてて何か操作するのではなく、何もせずに削除しましょう。
同様に、インターネット閲覧中に突然、「ウイルスに感染!」の警告画面や料金請求画面が表示されても、その時点では感染の可能性は低いと言えます。たいていは詐欺サイトへの誘導なので、何もせず画面を閉じましょう。ただし、正規のウイルス対策アプリをインストールしており、その警告画面なら感染の可能性が極めて高いので、アプリの指示にしたがって対処してください。
また、不正アプリとして感染するウイルスも多々あります。手口は巧妙で、人気アプリに偽装していたり、人気アプリの攻略ガイドを装っていたり、公式マーケットに紛れ込んでいたりするので、うっかりインストールして感染してしまうユーザーが増えています。他にも、端末内のデータを暗号化して開けないようにして、解除するための身代金を要求するランサムウェア型の不正アプリも広まりつつあるなど、スマートフォンのセキュリティリスクは高まっています。
スマートフォンは仕事でもプライベートでも欠かせないものになっています。ウイルス感染してしまうと、日々の仕事や生活に支障がでるだけでなく、多くの人を巻き込んでの被害発生してしまう可能性があります。そうならないためにも、ウイルス予防・対策をしっかり施したうえで、注意して利用しましょう。
Tips
スマートフォンのウイルスの簡単な予防・対策は以下です。
- セキュリティアプリをインストールする。
- OSとアプリを常に更新する。
- 身元不明なアプリをインストールしない。公式マーケットに紛れ込んでいる恐れもあるので、よく確認してからインストールする。
- アプリのアクセス権限確認の際、必要最小限のみ許可する。特に端末の管理者になる要求は、ウイルスの可能性が高いので注意。
- もし不正アプリをインストールしたらすぐに削除。削除できなければ端末を初期化する。