クイズ「情シス部門が知っておきたいテーマ」
今の時代、プログラミングの知識ゼロでもアプリを開発できる!?
2022年2月
クエスチョン
プログラミングの知識なしでアプリ開発できる手法は?
- ノーコード開発
- スクラッチ開発
- ウォーターフォール開発
- アジャイル開発
アンサー
1. ノーコード開発
解説
アプリケーションの開発は従来、何かしらのプログラミング言語を用いてコードを書く必要がありました。「ノーコード開発」とは、コードを書かなくてもアプリを開発できる手法です。プログラミングのための高度な知識やスキルがなくても、手軽にアプリが開発できます。
ノーコード開発は基本的に、ドラッグ操作を中心とするGUI環境でアプリを作っていきます。ボタンやテキストボックスなど、ユーザーが操作する画面はもちろん、アプリ内部におけるデータ処理の部分も、そのスタイルで開発できます。典型的な処理が“部品”として何種類か用意され、開発者はそれらを必要に応じて組み合わせ、目的の処理を作り上げます。近年はこういったノーコード開発のツールやサービスが増えています。他にも、スプレッドシートによって開発するタイプのサービスなどもあります。
ノーコード開発のメリットは、プログラミングの知識やスキルが不要ゆえに、開発の負担を飛躍的に減らせ、その結果として開発に要するコストと期間を大幅に削減できる点です。リリース後の改善や不具合修正も、同様に短期間で対応できます。さらには、ITエンジニア不足が叫ばれるなか、高度な知識・スキルを備えたITエンジニアのアサイン/育成が不要になる点もメリットでしょう。
一方、ノーコード開発のデメリットは何でしょうか? まず挙げられるのが自由度の低さです。ツールやサービスに用意された以上の機能は作れないため、できることの範囲が限られてしまいます。同時に、プラットフォームへの依存度の高さもデメリットです。もし、使用しているツールやサービスが途中で提供されなくなってしまったら、開発体制を再構築しなければなりません。
これらのデメリットはあるものの、得られるメリットが大きく、ノーコード開発は広がっています。また、コードは全く書かないわけではないが、必要最小限で済ます「ローコード開発」という手法も広がっています。ノーコード開発に比べて負担が大きいものの、自由度は比較的高くなります。ローコード開発のためのツールやサービスも多数あります。自社の作成したアプリの機能などに応じて、ノーコード開発とローコード開発を使い分けるとよいでしょう。
なお、クイズの選択肢2「スクラッチ開発」とは、アプリをゼロの状態から作り出す開発手法で、3「ウォーターフォール開発」は、設計から実装、テストといった開発工程を順に進めていく手法、4「アジャイル開発」はアプリを小さな単位に分割し、その単位ごとに設計・実装・テストを繰り返していく手法です。