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コンサルタントのコラム

10年先を見据えたその第一歩としてのIT中期計画を!第2回

2021年9月

3. ITに求められる多岐にわたる要素

3-1 社員にノートPCを持たせる

COVID-19で多くの企業経営者が「社員にノートPCを持たせたい」とおっしゃった。でも先に述べたセキュリティ以外にも課題は多い。ちゃんと考えないと継続的なコストを払い続けることになる。

PCの展開にあたっては、PCの価格だけじゃない、いろいろなコストがかかってくる。調達から展開、後始末まで、きちんと考えておく必要がある。運用面や各種課題を突き詰めて考えると、行き着き先はローカルPCにほとんど何も置かないシンクライアント+VDI・DaaS 利用になると思う。そうすれば、すべてのクライアントPC環境を管理者側の手の内でコントロールできることになる。

以下にPC配付後のリスクと課題を挙げておく。参考にしていただきたい。

【PC配付後のリスク】

リスク 具体例
セキュリティ事故
~社内で守られている環境から恐怖の世界へ~
盗難、紛失、ウイルス感染(不適切なサイトへの接続、メール感染)、社内侵入、情報漏洩、データの持ち出し、SNSの不正利用
問い合わせ対応 操作、ミス対応、故障、接続環境、紛失 等
PC設定作業 パッチ適用、アプリバージョンアップ、ネットワーク設定、新規アプリ適用
PCの回収、廃棄処理 退職、休職、異動

【課題】

課題 検討事項
IT環境 PC+セキュリティツール+運用ツール
社員のITリテラシーの向上 各種ルールの徹底、個人情報保護・秘密情報管理規程への理解、新たなルール策定と理解、基本的なPC操作、アプリ操作
IT部門の負荷低減 問い合わせ対応、デリバリー対応、セキュリティ対策、社員教育、IT資産管理
就業管理上の課題解決、必要なITツール ログ管理の徹底、勤怠情報との整合チェック
上司・部下間の業務指示等の仕組み
ITアプリの運用スケジュールの見直し 適切な時間帯でのアプリ運用

3-2 コミュニケーションツール、電子契約

コミュニケーションは確実に標準化・共通化できる領域であり、間違いなくIT導入が効果を発揮する領域である。メールとチャット、どう使い分けるかとよく聞かれるが、筆者の場合、社内はほぼチャットで大丈夫で、社外とはメールを使う。しかしながら社外の方とのプロジェクトなど、一部のやりとりなどもあらかじめ決められたチャットツールを使うことも多い。

チャットツールのどこが良いか、というのはなかなか難しいが、決まった相手とのやりとりなどはチャットツールの方が便利。メールでも中身だけ書けばよいが、なぜか抵抗感がある。社内文化を変えるつもりでチャット化してみよう。

電子契約は、将来的に見ても確実にIT化される領域である。まだまだ社内の意思決定や契約責任部門や監査部門などの整理が必要であったり、自社の規程や取引先の状況を十分に把握しておく必要はあったりするかと思われるが、今から取り組んでおいて損はない。

3-3 個人情報、セキュリティ

「個人情報はできるだけ持たないようにしたい」というのは間違った考え方だ。個人情報保護法の第一条には「個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業の創出並びに活力ある経済社会及び豊かな国民生活の実現に資するものであることその他の個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする」と書いてある。

個人情報を適切に管理しながら、それを有効に活用してビジネスを活性化していくこと、それこそが個人情報保護の目指すところである。

さて、個人情報などを守るためにセキュリティ対策が必要なわけだが、そのセキュリティ対策が守るべき秘密情報とは何なのか?
多くの企業では企業秘密管理規程を定め、そこで秘密情報を規定している。しかしながら本当にITで守るべき秘密情報との不整合はないのか?

秘密情報管理規程に定められた秘密情報を守るのは当然としても、情報漏洩のみがセキュリティの対象ではない。
最近では社内の情報をロックして営業を妨害し、身代金を請求する事案が多発している。そのような事案にも十分に対処できるものになっているだろうか?

今一度、新たな脅威も含め、守るべき情報とは何かを考え直してみる必要がある。

3-4 外部との通信の確保

最近、社内ネットワークよりも公衆インターネットの方が早く感じられることはないか?

社内ネットワークからインターネット接続するときに遅く感じられる原因はいろいろあるが、そもそも外部インターネットとの接続帯域の問題や接続事業者の見直しを行っているか、あるいはどこから接続しているかといった問題もある。

今の時代、ローカルブレイクアウトするにしても、インターネット接続回線の見直しは必須。安定した外部接続は企業にとって重要な課題の一つである。

3-5 20年前から使っているものは本当に必要か再検討を

当社は30年間使ってきた基幹業務システムを見直している。かなり大変だ。しかし、これからの新たな時代に向けて、避けては通れない道だ。

皆さんの職場で10年前、20年前のものがあったら即座に再検討する必要があると思う。今の時代、社会は10年前、20年前とは全く異なる様相を示している。そのような時代、あえて言おう、「ITコストの増大は当たり前」、どんな時代でビジネスをしているのか、ということを念頭にIT化を進めていこう。

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