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IoT
IoTの見える化とは(2)

「見える化」したIoTをどのように活用すべきか

「見える化」したIoTを全社プロジェクトにする方法

IoT(モノのインターネット)は、身近な話題ですが取り組むとなると結構難しい。

前編では、中小企業でも取り組むことができるIoT導入について考えてみました。工場やオフィスのエネルギー増減を「見える化」して、エネルギー消費量を削減することができます。このIoT導入の取り組みは実証実験というレベルですから、これを社内に展開しなければなりません。また、IoTの「見える化」について、ここで目的を明確にしておきます。

エネルギー消費量の「見える化」を、IoT導入のテーマとした場合ですが、その具体的な目的は電力消費の削減と平準化がゴールとなります。工場など生産拠点の電力消費は、工作機械やエアコンプレッサーなど生産設備による電力消費がメインの管理対象となります。この場合、どの設備がどれだけ電力を消費しているのか、作業内容や時間による消費量の変動、季節や状況による変動などをきめ細かく調べる必要があります。

次に、消費電力が大きい設備からこのデータをできるだけ自動的に収集する仕組みを考えます。自働化が難しければ、マニュアルでも大丈夫です。最近では無線LANなどでデータ収集する仕組みも多数あります。このときできれば、遠隔制御や自動制御で稼働を可変させたり、スイッチをオン/オフしたりできる仕組みを組込むと良いでしょう。

最後は、こうしたデータを「見える化」するダッシュボードをBIツールなど利用して構築します。工場におけるエネルギー消費量の「見える化」IoT導入ができたところで、データを収集しこの内容をじっくり解析します。ポイントは、ここでデータ解析した結果からいきなりカイゼンをしないことです。ここで収集したデータをそのまま利用してカイゼンすると、IoT導入の本質を見逃してしまうことになるのです。その理由を説明します。

IoT導入で狙うべき効果と「見える化」のテクニック

IoT導入の本質は、「モノにセンサーを組み込んで、ここから得られるデータを収集して、コスト削減や効率化などの効果をサービス化して継続的にユーザーへ提供する」というものです。IoT導入には、監視(モニタリング)、保守運用(メンテナンスサービス)、制御(コントロール)という3つの段階(STEP)があって、STEP1の監視はモノのデータを収集することです。上記の段階は、このSTEP1に相当します。

STEP2の保守運用は収集した膨大なデータからムダを減らす効率化や生産性を高める手段をサービス化することです。IoT導入の効果は、このSTEP2がメインとなります。

そして、STEP3の制御は状況が変化するのに合わせて設備などモノをリモートコントロールすることです。

STEP1の監視でモノのデータを収集、解析してこれをそのままカイゼンして効果を出しても、それは一過性の効果です。継続的に効果を出し続けるためには、カイゼンした後もデータを取り続けて次にエネルギー消費量を抑える方法や、全体のエネルギー消費を平準化して電力会社との契約を見直したり太陽光パネルや排熱利用で発電してしたりしてエネルギー消費をコントロールすることを考えます。STEP3の制御で、設備や機械の稼働をリモートコントロールする仕組みを作ります。

つまり、設備や機械を制御する仕組みやその状況を「見える化」する仕組みを考えてから、STEP2の保守運用で蓄積したデータの活用に取り組みます。一見すると遠回りですが、この3つの段階を経ることでIoT導入効果を継続的に得ることができるようになります。ここが事例をそのまま真似しただけのIoT導入との差別化になります。つまり、継続的に効果を出し続ける取り組みが自社だけのノウハウとなって、IoT導入を陳腐化させない強みとなります。

製造業以外のサービス業や流通業で、IoT導入に取り組む場合も基本的な考え方は同じです。オフィスや物流センター、コールセンターなどの電力消費をIoTで細かく「見える化」します。電力消費をリモート制御する仕組みを整えてから、徹底したカイゼンを進めます。IoT導入の本当の狙いは、データを収集して活用するだけではなく、データを利用してモノをネットワークから制御して期待する効果を意図して作ることにあります。

このやり方は、現実世界のモノとコンピュータ世界のデータが双方向でつながるという意味があります。これを、CPS(サイバー・フィジカル・システム:Cyber Physical System)と呼びます。つまりこれが、データを収集してすぐにカイゼンを行わなかった理由です。

IoTプロジェクトの成功に必要不可欠な“サービス化”の進め方

IoT導入プロジェクトを、全社展開して成功させる重要なポイントがあと1つあります。

それは、IoT導入による“サービス化”への取り組みです。今回のケースでは、社内のエネルギー増減をIoT導入のテーマとして選びましたが、このサービス化のエンドユーザーは誰でしょうか。答は、全社員です。社長や役員も、事業部長など管理職も、そして現場担当者や社内で働くパートナー企業や契約社員、アルバイトなどもエンドユーザーとなります。

全社のエネルギー消費量を減らすためには、社内や工場にいる全ての人を対象とした取り組みが必要となります。それぞれの役職や関わり方ごとに、データを活用したサービス化がIoT導入成功の鍵となります。新しいシステムやIoTなどの仕組みを導入しても、注目するのはほんの一時だけです。直ぐに忘れて、次のテーマに注意が移ってしまいます。これでは、せっかくIoT導入に成功しても効果は一過性です。継続的な効果を得ることはできません。

そこで、時々に注意を喚起する仕組みをソフトウェアで作ります。スマートフォンやタブレットに、IoTデータを「見える化」するソフトウェアを組んで、エンドユーザーの注意や意識を引き寄せます。適宜これを繰り返すことで、継続的な効果を誘導する事ができます。

IoT導入における“サービス化”とは、エンドユーザーとのインターフェースを作って継続的に成果を出すための手法です。ユーザーごとに見たいデータや、カイゼンを促したい内容が違うのでソフトウェアでこうした対応を行います。「見える化」の狙いは、効果を魅せるだけではなく、データを使ってユーザーの行動を促すことにあります。それぞれのユーザーごとに、直接関係する情報やデータを使って関心を維持することができます。

まとめ、IoTの「見える化」が大切な理由

IoT導入で「見える化」が、大切な取り組みであることをお分かり頂けたでしょうか。

センサーを付けたり、システムを買ったりするよりもIoTのデータを「見える化」して、サービス化で継続的な効果を狙う方が何倍も重要です。ここでご紹介した取り組みは、中小企業誰でも十分導入できます。ERPやSCMのシステムを導入するよりも、きっと必要な費用も負担も少なく済むと思います。難しく考えなければ、IoT導入はこのような取り組みから進めることができます。

IoTプロジェクトで失敗しないコツは、大風呂敷を広げずに手頃なテーマから取り組んで、「見える化」や「サービス化」に絞って力を入れることだと思います。ここで、ユーザーの反応が薄かったり、興味を引くことができなかったりするとプロジェクトは行き詰まります。

第1部では、IoTの「見える化」について、社内向けIoT導入を例にあげて説明しました。第2部では、IoTの「見える化」をお客様向けサービスとして取り組む方法についてご紹介します。これは、IoTビジネスを新しい事業モデルとして考えるための取り組みとなります。

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