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総務人事向け
「月刊総務」編集長が語る、総務から始める働き方改革(第5回)

社内コミュニケーション活性化計画!

2017年6月

社内コミュニケーション活性化計画!

いよいよ安倍内閣が法施策も視野に入れて、さらに熱を帯びる働き方改革。しかし、これは手段であり目的ではありません。働き方改革の目的は成果を上げることであり、そのためには、生産性と創造性の向上が必要、そのように前回説明しました。創造性の向上とは、イノベーションが生まれやすいイベントやオフィスをつくること。そのためのオフィスでの社内コミュニケーション活性化施策を紹介しました。しかし、その効果を上げるにはオフィスだけでは限界もあるのです。そこで今回は、フリーアドレスやマグネット・スペースなどでコミュニケーションを活性化させる施策を紹介します。

新人と中途社員には過酷なフリーアドレス

固定席が無いフリーアドレスは、社内コミュニケーション活性化の一つの施策として、多くの企業で採用されています。隣や近くに座った人とコミュニケーションを取ることにより、様々な人とコミュニケーションを取る機会が生まれます。専門分野が異なるメンバー同士、他部門とのメンバーとのコミュニケーションにより、インスピレーションが生まれ、そこからイノベーションに発展していく。その可能性を高める施策なのです。

しかし、その横に座る人が誰だか分からなかったり、誰だか分かるものの、会話のきっかけがなかったりしたらどうでしょうか?

新人や中途社員は当然ながら、入社当時は知り合いはいません。座席表を見ながら、あそこはAさん、その隣はBさん、斜め向かいはCさん。そのようにして顔と名前を覚えていくものです。ところがフリーアドレスだと、毎日座る場所が、起点となる自分の席も含めて変わります。

フリーアドレスは、知った間柄だと効果を上げるのですが、見ず知らずの間柄だと効果が見えない施策でもあります。知り合いのいない、少ない、新人や中途社員には酷な施策となるのです。

社内メディアで会話のきっかけを提供する

フリーアドレスの前提には、お互いが知った仲であるという前提が必要となるのです。そのためには、社内報、Web社内報、今なら、社内SNSやデジタルサイネージなどの社内メディアの活用が必要となるのです。

私の会社には、社内報のシンクタンク、ナナ総合コミュニケーション研究所があります。以前、私もナナ総研の所長をしていましたが、社内報を創刊する際、社員が読みたい企画のアンケートを取ると、大抵、社長の人柄、部門・仕事紹介、人物紹介がベスト3となったものです。

つまり、社員としては、自社に誰が居て、どんな仕事をしているのかを知りたがっています。ですから、そのような企画はどの社内報にも大抵存在し、好評企画として、よく読まれています。

社内メディアでこのような人物に関わる情報を継続して掲載することで、社員を知ることになり、また、その企画上に社員のプライベート情報を掲載することで、話のきっかけにもなるのです。これを繰り返すことで社員同士が顔見知りとなり、会話がしやすい環境が生まれてくるのです。

つまり、オフィスだけ先行して施策を実施しても、ベースができていないと効果が出ないのです。社内メディアで土壌を作っておくことが必要となります。

デジタルサイネージとオフィスの親和性

社内メディアの中でも、デジタルサイネージは今後、社内メディアの中心となってくる可能性があります。エントランスやリフレッシュルーム、社員食堂にサイネージが設置されることが多くなりました。ここに社内のニュースや人物紹介、部署紹介を掲載し、社員を知る機会を提供しているのです。

効果的な使い方としては、マグネットポイントにサイネージを設置する、という方法があります。コピー機の前に設置してあれば、コピーを取る間に目に入ってしまいます。サイネージは、手持ち無沙汰、ぼーっとしている場所に設置すると見られやすく、食堂の券売機の前も見られるといわれています。

ですから、このサイネージはオフィスの一つの施策として、戦略的に活用することができるのです。

一昔前、Web社内報が流行し、多くの企業で紙媒体での社内報が廃刊となり、Web社内報に移行しました。しかし、Web社内報は、実はあまり見られていない、という企業が続出し、紙の社内報に戻るという流れが起きています。このプル型メディアの限界をデジタルサイネージとリンクさせることで解消することが可能になるのです。サイネージはプッシュ型メディアであり、プル型メディアのWeb社内報のコンテンツをサイネージとリンクさせ、サイネージでちら見せして、Web社内報に引き込む、という戦略です。

マグネットポイントとの連動、Web社内報との連動、サイネージはかなり使える社内メディアとして活用され始めています。

他拠点の人と交わらせるには

以上の議論は、あくまでも同一ビル内の人たちの話です。これが他拠点の人たちとの交流となると、話は違ってきます。同じビル内にいない場合、いくらマグネットポイントを作ろうが、フリーアドレスにしようが、ここにいないので意味がありません。結果、交わる機会もないことになります。

この他拠点の社員同士を交わらせるには、社内イベントを仕掛けることで、強制的に交わらせる必要があります。

ある企業では、普段全く出会わない社員同士をあえてグルーピングして、お弁当を用意して、ディスカッションさせています。ある企業では、部門横断の新規事業提案コンテストをしています。あるいは、課外授業的に、ヨガに詳しい社員がヨガ教室を就業時間後に開催していたり、別の社員は写真教室を開催していたり、社員を先生役に仕立て、様々な組み合わせの接点を作ろうとしています。

社内イベントは実行するならその意味を伝えること

社内イベントは、企画する側にしっかりとした企画主旨があってしかるべきです。企画運営チームはその主旨の下、一枚岩で運営にあたるのですが、参加者にその主旨を伝えているかというと、そうでもないケースもあります。とにかく参加人数をかき集めろ、と言わんばかりに強引に集めるケースもあります。

社内イベントは、その分、参加した社員の時間を拘束するわけですから、上手くいけばいいのですが、失敗すると、「この忙しい時期に、なんでこんなつまらないものに参加しなくてはならないのか」、という不満が出てしてしまいます。ですから、参加する側にもしっかりと企画主旨を説明し、納得してもらい、また、自らも積極的に参加することで、参加したメリットを十二分に享受してもらわなければなりません。社内イベントは効果もあるものの、失敗することの逆効果もあることをしっかりと認識しておくことが大事です。

社内イベントとオフィスの連動も考えるといいでしょう。どのような社内イベントが多いのか、逆に、このような社内イベントを数多く開催してもらいたい、そのような意図の下、それにふさわしい「場」を作るのです。コロシアム風の会議スペースをつくったり、飛び込み参加可能な会議スペース、マグネットポイントの目の前に会議スペースを作ったり、通り一遍の会議室をつくるのではなく、いろいろと工夫をすることも必要でしょう。

今回説明したのは、前回記したオフィスでのコミュニケーション活性化。その前提となる風土醸成のための社内メディアの活用とその連動。そして、他拠点の社員を交わらせる社内イベントの活用と、オフィスとの連動です。社内コミュニケーション活性化は、このオフィス、イベント、メディアの三位一体の活用と連動が欠かせない、ということをぜひ認識して欲しいと思います。

「月刊総務」編集長が語る、総務から始める働き方改革

筆者プロフィール

豊田 健一(とよだ けんいち)

豊田 健一(とよだ けんいち)

株式会社月刊総務 代表取締役社長、編集長

早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルートで経理、営業、総務、販売会社の管理。株式会社魚力で総務課長を経験後、ウィズワークス株式会社入社。その後株式会社月刊総務に移り、現在、日本で唯一の総務部門向け専門誌『月刊総務』の編集長。ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアムの副代表理事や、All Aboutの「総務・人事/社内コミュニケーション・ガイド」も務める。著作に『マンガでやさしくわかる総務の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター)、『経営を強くする戦略総務』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

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