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コラム

製造業におけるAI活用検討の第一歩

【第8回】製造業・プロセス業におけるAI活用の検討方法

2019年10月

AIに関する最も多い相談内容

これまで、7回の連載を通して、以下のテーマについて紹介し、テーマごとに具体的なイメージをつけられるよう、向いている業務、必要となる情報とその整理・収集方法、適切なAIのタイプの選択などについて説明してきました。

しかし、実際に最も多い相談は、「〇〇AIの検討をどう進めるべきか」という具体的なものよりも、「やりたいテーマがたくさんありすぎる」または、「何から取り組んでよいか分からない」といったものです。

AIで出来ることは、これまでに紹介した以外にも多岐に渡りますが、そのうち何から手を付けるべきかを選ぶためには、いくつか整理するポイントがあります。

今回は、テーマを決めるためのポイントについて、ご紹介していきます。

困りごとを深堀する

AIはあくまで、困りごとを解決するための手段です。
そのため、活用テーマを探すには、「何に困っているのか」を具体的にする必要があります。

例えば、「人手不足」は困りごとではありますが、具体的に分解していくと、その原因は色々と考えられます。(図20)

図20.人手不足のさまざまな原因例

このように分解していくと、何を解決すればよいのかが明らかになり、これが具体的なほど、次の章で検討する「解決策」が出しやすくなります。
例えば、AIで解決するなら、「検品業務に人手がかかる」⇒「検品の自動化」⇒「画像認識AI」などです。

ですが、なにより大事なのは、原因が具体的になれば、費用対効果を試算できるということです。
例えば、「画像認識AI」で検品を効率化したとき、全体の2/3の検品を自動化できるとします。
もし、現在の検品を12ラインあたり3人で行っているとしたら、この自動化によって、12ラインを1人で見ることができるようになります。
これは2人を雇ったに等しいので、それ未満の金額で自動化できれば、費用対効果が十分得られるでしょう。

このように費用対効果を試算できれば、次章で行う優先順位の検討も冷静に行うことができます。
原因は可能な限り深堀して、具体化しておきましょう。

解決策案を考え、優先順位をつける

原因が具体化できたら、その解決策について考えます。

課題の解決策は、必ずしもAIである必要はありません。
実は簡単な業務プロセスの改善で解決することもあれば、簡単なプログラム改修で解決することもあります。(図21)
AIは、次第に安く手軽に使えるようになってきてはいますが、2019年9月時点では、まだまだプログラム改修に比べれば、コストが高く手間がかかる解決策といえるでしょう。

図21.課題には常に複数の解決策がある

解決策が整理できたら、実際のその業務に関わっている人と共に、優先順位を決めます。
例えば、緊急性、役立ち度、実現までにかかる時間などのほか、前章の例で試算した費用対効果は、特に判断に大きな効果を発揮するでしょう。

また、優先順位の低かった課題も定期的に見直して、順に着手するとよいでしょう。

テーマを詳細化する

優先順位の高いテーマが見つかれば、これまで連載してきたように、内容を詳細化していきます。
例えば、必要なデータの整理と収集方法の検討、必要とするAIのタイプ、実現性の検討などです。

「優先順位が高いのにデータが揃っておらず、揃えるのにも時間がかかる」ということもよくあります。
その場合、検討を諦めるのではなく、「データの収集方法」と「再検討時期」を決めておくことが肝心です。

まとめ

最後に

AIの導入には、他にもコラムに記載しきれなかったポイントが多々あり、なかなか困難な作業になると思います。

しかしながら、AIは適切に使えば大きな効果を発揮しますし、これからの労働力不足の時代には、必要不可欠になってくる技術であり、どこかでその困難を乗り越える必要があります。
ぜひ、弊社と一緒に活用を検討してみませんか?

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